第12話

ん........んん。........おん?


「起きた?」


よく寝たぜ........ここどこだよ?


「森を抜けるとこだよ」

「グルゥ!」


俺の意識が飛んでる間に、何があったんだよ?


「扉で来たの」

「........?」


扉?どういう事だ?なら、初めっからそうすれば良かったんじゃねぇか?


「だめ。私の一族だけが知ってる、特別な魔法だから」


........そうか。よく考えたら俺はただの骨だからな。深いとこに首張っこまねぇ方がいいか。


「ごめんね」


で、国はどこにあんだ?


「まだまだ先だよ。このままのペースだと........」


そのあとは?


「しー。馬車の音がするの」


彼女が言ってまもなく、豪華な馬車が目の前を通りかかった。


「おい!そこにいるお前ら!何見ている!」


馬車から男が降りてきた。いきなりなんだ?


「グルルルル」


ルビー達が威嚇している。馬車の男がこちらへ近づいてきた。


「お前らみたいな下等生物共が、我が王国の姫を乗せている馬車を見るだと?考えただけで虫唾が走る」


いや、見てるんですよねぇ........てかこいつなんなん?


「わたし達はただ、国はどっちか探してただけなの」

「ガウ!」

「........!」


彼女に合わせておく。ボロが出たらまずいからな........そもそも喋れないけどな。


「くっ!そんなガキみたいな言い訳が通用するとでも思ってるのか?」


やれやれ、めんどくさい奴に絡まれちまったな........

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