DX3rdにおける荒川瑞穂について

AWFは持たないもののオーヴァードの素質故か記憶操作が効きにくい体質であり、

オーヴァードの記憶が消えきらなかった。

無論UGNはそうした『記憶操作耐性』を持つ人間に対して、強力な記憶操作をして対処する。

のであるが日常生活に影響を及ぼさない範囲でそうした強力な記憶操作が行えるオーヴァードは稀であり、

慢性的な人員不足に陥っているUGNはそうした人員を各所へ配置することもままならないのである。

とはいえそうした人物が『怪物を見た』といっても、

大抵の場合は『恐怖による幻想』として扱われる。

無論UGNがオーヴァードの隠蔽のためそのように仕向けているのもあるが、

震災や事件に巻き込まれた人間は恐怖で記憶を誇張してしまうことがあるのである。

それは『パニック障害』によるものであり、虚言というわけではないためとりあえず周囲も話を聞いてくれるのだが。

それはともかく瑞穂はそれが単なる『記憶の誇張』だと思えず、

『ズレ』のような物を感じながら日々を過ごしていた。

そして彼の中の『ズレ』が確信に至る時、彼はその素質を覚醒させることになったのだ。

その時たまたま『アンリミテッド』の職員が関わる事件に首を突っ込み、

オーヴァードとしての力を発揮したところを見られたことによってスカウトされた。

そのため『アンリミテッド』の職員の中ではUGNへの不信感が少ない部類であるものの、

UGNの記憶操作に関しては『それが却って被害を増やしているのでは?』と否定的である。

一方でFHはテロリストであるという説明を聞いていたためFHに関しては嫌悪感が強いものの、

オーヴァードの欲望に関しては『人間なら誰もが欲望を持っている』と一定の理解を示している。

UGNへの潜入に際しては『文章偽造』や『セキュリティカット』で、

見ていたラノベから性別を隠していたキャラの名を取り『シャルロット・ディゼール』という女性の戸籍を偽造している。

それは普通に犯罪だが『テロ行為ではない』と認識しているため、瑞穂に罪悪感はあまりない。

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