組織の来歴

防衛組織『アンリミテッド』はオーヴァードのための共助組織でもあり、規模は中規模企業くらい(所属数:600人)である。

コードウェル博士のオーヴァード公言事件の後UGNの在り方に疑問を持ち、UGNから離反者が続出したのは(オーヴァード達の中ではだが)広く知られている。

だが、その離反者が全てコードウェル博士に従いFHの軍門へと下ったのかというと必ずしもそうではない。

UGNの方針には従えず、かといってFHというテロリストの仲間として戦いたくはない。

そうしたオーヴァード達は共助組織を作り出しており、その中でもレネゲイドウイルスを載せたミサイル発射未遂事件を引き起こした『リベレーターズ』は有名である。

もっとも『リベレーターズ』はリーダーである桐生嚆矢の死により打壊したのだが……

ともかく『アンリミテッド』もそんな共助組織の一つであり、

資金源はオーヴァードの活動を元にしたアニメ製作、及びグッズ販売である。

当然そのアニメは表向きとしてみればフィクションとしてのヒーロー活劇であり、UGNのチェックも潜り抜けている。

そんな訳でアンリミテッドの職員は半数近くが非オーヴァードで構成されている。

もっともアンリミテッドの非オーヴァードは大多数がAWF持ちであり、AWF持ちで無くても何らかの切っ掛けでオーヴァードについて知りそのまま記憶操作を受けなかった人間である。

リーダーは少なくともノイマンのピュアかクロスのシンドロームであることしか知られていない、

というのもリーダーが能力を隠しているのではなく組員が『頭がいいから頼りになるな』くらいの認識で接しているからである。

(メタい話、作者がそこまで考えてないともいう)

また『東京』『大阪』『広島』『博多』『札幌』『仙台』『名古屋』『金沢』といった地方の主要都市に拠点があり、

各所にリーダー的な存在が居るようだ。

とはいえそのリーダーも頭が良かったり強かったりしたためにリーダーシップを取っているだけであるため、

総合的に縦の繋がりはかなり緩やかといっても過言ではない。

ただ縦の繋がりの薄さはリーダーの交代が容易という利点にもなっており、

実際一度仙台でリーダーが戦死した際も精神的なショックが大いにあったものの次のリーダーへの交代は大きなトラブルも無く行えている。

ブラックドックやノイマンといった機械に強いオーヴァードもしくは機械へ理解が深い非オーヴァードが情報収集を担当し情報を元に指示を出すこともあり、

そうした指示には従うのが基本のようだ。

ただそうした指示に従う理由も『私情によるトラブルを防ぐ』『指示に逆らって無用な被害を防ぐ』といった意味合いが強く、

感情や直感で隊員が動くケースも珍しくはない。

『アンリミテッド』の組員はUGNへの不信感を持っているケースとそうでないケースが混在しているが、

FHについては基本的に『罪のない人々を巻き込むテロリスト』という認識で一致している。

だがFHの目的である『欲望の解放』については『罪のない人々を巻き込ない形であれば』という条件付きで認めており、

そのためアンリミテッドの組員の中には元FHの人間も散見されることがある。

また『特定個人への復讐』というあまりUGNとしては容認したくないであろう欲求も場合によって受け入れることがあり、

アンリミテッドのオーヴァードは清濁併せ持つケースが多い。

良くいえば自由で悪くいえば組織としての体を成していない組織であるためか、

UGNからは近年まで存在すら知られておらず、FHからはUGN潰せばついでに潰せるとしか思われていない。

つまり双方から『別に放置でいいや』と思われている組織なのだが、

最近はアンリミテッド内でFHのテロの活発化により『UGNと手を組むべきでは?』という意見が散見されている。

ただUGNへの不信感が払拭できていないため、有力者である荒川瑞穂という男子高校生をUGNの内部視察員……要はスパイとして送り込んだのである。

ただ『荒川瑞穂』自体は(アンリミテッド他組員と比べて、という但し書きが付くものの)顔が知れたオーヴァードであるため、

『シャルロット・ディゼール』という女子高校生として潜入を行っている。

なお組員の内訳としては

役員:リーダー含め5人

アニメーター:30人

広報:5人

事務:各拠点に10人

営業:各拠点に10人

情報収集:各拠点に10人

指揮:各拠点に10人

支援:各拠点に10人

戦闘員:各拠点に20人

というのが10年前(DX3rd)におけるアンリミテッドの実情である。

現時点……DX3rdの未来の可能性ということでFU世界線とも呼ばれるが、

ともかくそこへ至る過程としてアンリミテッドはUGNと組まず独自路線を貫いてきた。

FHのテロに関しては協力して対処する姿勢を見せるも、

双方がお互いにあまり信頼していないため上手くいっているわけではない。

ただFHの『対抗勢力潰し』が成立し辛い背景としては対FHにおけるULの協力姿勢も大きいため、

全く連携が取れていないわけでもないことを物語っている。

(実際、FU世界線の亜種世界線としてエンドライン世界線のような世界線は確認されていない)

また組織規模自体も過去(DX3rd時点)とは比べ物にならない程巨大化しており、

全国各地に拠点を構えるようになっている。

未だ海外に進出していないものの『インフィニティコード事件』により、日本のオーヴァードは世界的に重要視されている。

そのためULはUGNやFHと並び立つ第三勢力として見なされている。

※ゼノスについて

この時点でゼノスは第三勢力とは見なされなくなっている。

一重にゼノスはレネゲイドビーイング中心の組織であるため、

オーヴァードの勧誘を積極的に行っていないからである。

ただ組織としては依然としてUL以上の規模を誇っているため、

オーヴァード達にとって『動きを注視すべき組織』であることは変わりがない。

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