第16話 海の幸ではありませんのよ

「キャシーだぁ~?」

 シスターベティ故来はビッチが居乳を指で突く。

「はい…よろしく、シスターベティ由来は聞いた…グフッ…ビッチ」

オマエ今笑ったろ? 笑ったよな?絡み方がビッチそのもの…

「なんだよ、大体、なぜキャシー? キルトとか好きなの?」

「それは…」

「一文無しのキャッシュレスからだそうです…グフッ」

 フォローしかけたシスターアンジェラだったが、まさかの自己申告だった。

(なんで、この方、笑ってるのかしら?)

「そもそも本名なんなんだよ?」

一条 嬢華いちじょう じょうかですグフッ…」

「いちじょう…じょうか…じょうじょうって…よし、今日からオマエのことジョジョって呼んでやるよ」

「彼女はシスターキャシーですのよバカなのかしら?この人…」

「ジョジョでもいい…グフッ…隠者の紫ハーミットパープル…いい」

「まさかのチョイス…一番、役に立たなさそうな幽波紋スタンドとは」

「なんですの?何パープル?」

「クククッ…グフッ…シスターベティのアレことです…」

 シスターキャシーが指を差す。

「なんで私が? 私は近接パワー型だろ、どうみても」

 指の先…紫の小さな下着光沢のあるレースから毛がはみ出てた。

「はみ毛パープル‼ ウケる…グフッ…グフフフ」

 シスターキヤシーのツボだったらしい。

 気づいたシスターベティが捲れてたスカートを慌てて戻す。

「再起不能にしてやる‼」

(仲が良さそうですわ…)


 ドタバタ宿舎でうるさい2人を無視して自室に戻るシスターアンジェラ。

 洗濯物を持って1階で洗濯機を回すやっと覚えた

(案外、面白いものですわ)

 やったことがないだけで、意外に器用なシスターアンジェラ13歳にしては家庭的

 好奇心も強い、炊事、洗濯、掃除とマメに熟していく。

 残念なことに料理だけは…。

「所詮、ベースの味覚が違うんだよな本物からインスタントを知った…コイツは…」

「何とか丼さえ食わせておけば笑顔のアナタの口に合わないだけですわ」

「レトルト馬鹿にすんなよ‼」

「馬鹿をバカにしているだけですわ…味覚バカ…舌バカ…」

「はみ毛バカ…グフッ」

 シスターキャシー割と好戦的が参戦する。

「はい、3バカのシスター達、これが役割分担表です、各自明日からコレに従って規則正しい生活を送るのですよ」

 マザーがラフな格好Tシャツノーブラ短パンで食堂に現れる。

「黒小豆…で黒アワビ?」

 シスターキャシー攻め気質で自己破産がマザーを指さしてシスターベティ隠者の紫に尋ねる。

「あぁそうだ、デカくて、はみ出た真珠付きだぜ」

 グッとサムズアップ親指グッ‼

「シスターキャシー…追い出されたいのですか?」

 マザーの眉間に深いシワが刻まれている。


(デカい真珠って何のことでしょう? 埋め込むって聞いたことがありますけど…男性だけかと思ってましたわ)


 その夜…奇妙な冒険を読んだシスターアンジェラ。

(私…ハーヴェストがいいですわ…使い勝手が良さそう…)

 堅実派な13歳に幸あれアーメン。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る