第10話 ボールは友達って…怖いですわ
「コイントスで先行を決めます」
指で弾いた100円硬貨を慣れた手つきでキャッチして突き出す
「表だ!!」
「裏で結構ですわ」
マザーキティの手の甲で覆われていた表の100円硬貨がキラッと光る。
「
「
「並べな!!
ドンッ!!
「舐めやがって!!」
「当たらなければ、どうってことありませんわ」
「シスターベティ選手、一投目レッツボーリンッ!!」
どこから持ってきたのかマイク片手にノリノリのMCキティ。
「
およそ神に仕える者の口から飛び出したとは信じたくない神への反逆的言動と共に放たれるラグビーボール。
ゴロンゴロン…ボヨンッ…コキンッ…
「はい!!
「なんですとー?」
ラグビーボールは転がすと何処に跳ねていくか誰にも解らない。
それは神のみぞ知る未来なのかもしれない。
「跳ねる方向には等しく確率が存在し、その数だけ淘汰された未来がある…私が掴みとる未来はストライクのみですわ」
「シスターアンジェラ、一投目…
ガバッと足を開いて股からボールを転がす
「んなぁに~!!
MCキティが弧を描くようなボールの軌道に気付く。
「違う…さらに回転を加えているわ…これは
一番端の両脇に
「ふふん♪」
「シスターアンジェラ…
1対30…一投目で絶望的な差が開いてしまった…。
「さぁ2投目…逆転なるか?
「ストライク以外では逆転はできませんわよ」
すでに勝者の風格
「あのチビー!!」
心の声が駄々漏れしちゃうほど地団太踏んでいる
「これでどうだー!!」
ピピーッ!!
「ファール!!
「なにーっ!!」
「飛ばしたら、何ボール使っても同じですよ」
「解っていただきたいですわ…」
結局、-6点対238点、
その後、廊下でラグビーボールを転がす
「要りませんのに…」
初代王者へは、『
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