第926話 そんじゃ勝負開始といきますか。的なお話
部屋割りだけど、どうしようかねぇ?
4、4、2なら単純に俺と嫁達、恋人組、余りって出来て楽だったんだけど。
いや、余りって言い方は流石に良くないか。
独り者を強調してるみたいだし。
5人で分けるのはなぁ……。
とりあえず蒼井とユキノは同じ部屋でいいかな。
多分今日も俺は襲われる。
気付けば服とか脱がされるに違いない。
だからそこに蒼井とユキノを入れるわけにはいかない。
後は……本来は4人用の所を5人で泊まる関係上、誰か1つのベッドを2人で使う必要があるから、小柄な人の方がいいよな。
それを2部屋に分けるから……ルナとルリエ……?
いや、リリンもちっさいからなぁ。
まあ、どっちでもいいか。
ルナと一緒に寝るとしたらシアだ。
蒼井も居るしアカネを入れて5人でどうだろうか?
と、あんまり1人で決めるのも良くないか。
「部屋割りだけどどうする?」
「適当でいいんじゃない?」
「本当にいいと思うのか?」
蒼井が適当に、というからリリンを見ながらいいか聞いてみたところ……。
「ちゃんと話し合おうか。」
分かってくれたようで何よりだ。
「とりあえず蒼井とユキノとは別の部屋にするけど良いよな?」
「ああ。」
「もちろんよ。それで一緒の部屋の相手は私が選んでいい? 選んだところで、どうせなんの意味も無いと思うし。」
蒼井がリリンを見る。
納得。
いや、そういう事=リリンというのもどうかと思うけど、最初から襲うのはリリンばっかりでついね。
「同じ日本人って事でアカネと、2人で寝るって事でシアとルナの5人で。」
「なんだ、俺が考えたのと一緒じゃないか。」
「そうなの?」
「ああ。みんなもそれでいいか?」
みんなも特に異論はないようでそうなった。
これなら俺から提案しても良かったのではないかと思わなくもないけど、なんでもかんでも1人で決めるような独裁者にはなりたくないからな。
そんな事やってたらいつか捨てられる気がするし。
「後はどの部屋にするかだけど、これ、どう違うんだろうな?」
「普通に考えて景色じゃない?」
「こっちからだと街の様子が見えるよ。」
「そりゃそうだろうな。この部屋は……東向きか。ならもう1つの部屋は夕陽が見られそうだな。」
「はい! 私夕陽の方がいい!」
「だそうだけど、どうする?」
「僕はどっちでもいいよ。」
「ん。レントがいればいい。」
「それに見たければ向かい部屋に行けばいいですしね。」
「というわけで、いいそうだ。」
「やったー!」
夕飯及び夕陽までまだ時間があるのでのんびりとしよう。
旅先での定番トランプでもしようかな。
向かい部屋の5人は既に部屋を移ってるし、ここの5人でやろう。
10人だと多くてトランプもうワンセット必要になるし。
それは別にいいんだけど、使い終わった後の仕分けが地味に面倒なのでやっぱり適度な人数の方がいいのかもな。
大富豪とかでファイブカードとかシックスカードとか革命どころじゃない規模の役まで出来ちゃうしな。
「私も参加していいのでしょうか?」
「何言ってるの。当たり前でしょ。」
嫁さん達と余りという意識だったのかレイダさんが少し遠慮してる感じ。
そんなの知ったことかと少々強引に誘う。
やっぱり奴隷契約は解除した方がいいかもしれないな。
捨てるとかじゃなくて、家族として必要ないからさ。
まあ、それはおいおい……結婚式を挙げるまでにやっておくということでいいかな。
「それじゃ何やる?」
「まずは大富豪でいいんじゃないかな?」
「それもそうだな。今回こそはリリンに勝ちたいものだ。」
「かかってくるがいい。」
ふんすと威張るポーズをするリリン。
残念ながら偉そうというよりもかわいい。
さて、そんじゃ勝負開始といきますか。
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