第786話 その辺も新鮮でいいんだよな。的なお話
〜セフィア視点〜
「リリン起きて! みんなも!」
「……なに?」
目をこすりながらのそりと起きだすリリン。
他のみんなも僕の声で目が覚めたのか体を起こしていく。
「さっきユウキちゃんがレントと話してたんだけど、その時の内容が……」
起きたみんなにさっき聞こえてしまった2人の会話を説明していく。
そしてその後に自分の考え……ユウキちゃんにそういう人が現れないように妨害するのか、それともレントとの仲が進展するように仕向けるのか……ということを伝える。
「賛成。」
「一層の事両方やりましょう!」
リリンとルリエちゃんは一も二もなく賛成した。
「反対よ。好きだったから応援するというのならまだしも、友人として好きなだけなのだから手を出すべきじゃないわ。大体、妨害なんてそれこそダメでしょう。あんた達がそういう子だとはユウキも知ってるでしょうけど、妨害なんてされたら流石に怒ると思うわよ。」
「シアの、言う通り。」
「私も反対。無理矢理して関係がこじれたらそれこそ大問題よ。日本じゃ初婚年齢が30くらいだったしユウキ自身まだそこまで焦ってないでしょうし。それでくっつけようとしたら怒るんじゃない?」
「私も今回は反対です。ユウキも引き入れるというのには賛成ですが、本人の意思を無視するのは良くありません。」
やっぱり他の皆は反対か〜。
妨害の方は無理そうだけど進展するように動くのはなんとかしときたいな。
リリンの方を向くと頷いている。
多分同じこと考えている筈。
僕達の意思は一緒だ。
さあ、説得を始めよう。
〜レント視点〜
「にしても、皆遅いな。」
「あんたが無茶したからじゃないの?」
「そんなわけないって。寧ろ俺が襲われる側だぞ? リリンを筆頭に積極的なのが多くてな、寝る前に押し倒されるなんて良くあることだ。」
「へ、へー。」
嫌なわけじゃない……というか、俺も若い男なわけでそういうのは喜ばしいし、好かれてることが分かるから嬉しいんだけど、少しは加減してほしいものだ。
こんな感じで翌日は何も出来なくなる事もあるから。
ま、今日は休みだから気にせずに存分に楽しんだってのもあるんだろうけどね。
「それよりも、お前はなんでずっとここにいたんだ? 昼食はとっくに終わってたのにさ。」
「ああ。それはあんたを待ってたからよ。」
「俺を?」
「そう。ちょっとアニメ見たいと思ってね。」
「ああ、そういう事。分かった。ちょっと待ってろ。」
ストレージから出した魔道具を蒼井に渡す。
「で、何を見たいんだ? ポ◯モン無印から一気見?」
「んなわけないでしょ! 何ヶ月かかるのよそれ?」
「さあ?」
えーと、大体20年くらいやってたんだっけ?
で、1年で52話として……いっぱい?
じゃなくて、52×20で……1040話。
1040×30で………31200分。
31200÷60で…520時間。
最後に、520÷24で…………21.666……まあ21日か。
「急に考え込んでどうしたの?」
「ちょっと適当に計算してみたんだけどな、不眠不休で21日くらいだった。」
「いやいや! 不眠不休とか無理だから!」
「まあ、適当だから実際は1ヶ月と少しって所じゃね?」
「だとしても長すぎるわよ。」
「だな。」
それも食事や風呂なんかを除いた全ての時間見てそんくらいになるって考えだから、流石に無理だよな。
精神がもたない。
「うーん……ねぇ、何かオススメとかってある?」
「オススメねぇ……どんなのがいいんだ?」
「戦闘が派手で参考になりそうなの。」
「派手なのか……ちょい古いけどB◯ACK CATとか? 主人公銃使いだから丁度いいだろ。」
「へー。」
「作者はToL◯VEるの作画してる方。」
「え? T◯LOVEるってなんかエッチいやつだよね?」
「まあ、そうだな。でもこっちは大丈夫だ。普通にバトル漫画してる。」
「それならいいんだけど……。」
ちなみにアニメは漫画と展開が違う。
その辺も新鮮でいいんだよな。
〜セフィア視点〜
話を終えてお昼ご飯を食べに降りて来たけど……なんか、すごく楽しそうでいい雰囲気。
あんまり邪魔したくないなぁ。
でもお腹空いてるし、どうしよう……?
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