第430話 どういう関係なんだ? 的なお話

「さて、大体話したかな。」

「そうですね。配置などは当日にまた他の冒険者も交えて話しましょう。」


これで終わりか。

配置なんかは他の冒険者の事もあるし、当日になるのは仕方ないか。

立案者の1人だし上手くいくように頑張ろう。


「じゃ、これから訓練だね。」

「あ、それなんですけど武器防具の強化とかしたいんですけど。Aランクの魔物がいるんですよね?」

「うん。いるね。出てくるかわからないけど。」

「だから念の為やっときたいんですよ。」

「うーん。確かにアレクシア、エルナ、ユキノの武器はちょっと心許ないかも。それに防具。こっちはアレクシアとエルナは大丈夫だけど、レント達はちょっと劣るかな。でも、それもポイゾナスリザードだからそれほど悪くはないんだけどね。でも問題は……ユキノかな。Cランクとしては妥当だけどAランクを警戒するならもう少し…「んんっ! それ以上は主催者としてどうかと思います。一つのパーティに真摯になりすぎかと。」」

「え、でもはとこのパーティだしこれくらいはいいんじゃない?」

「いけません。一つのパーティに執着するのも問題ですが、身内びいきも良くありません。ご自分の周りへの影響力をもう少し考えてください。」

「あー、確かにアデラードさんって迷宮都市の冒険者ギルドのギルマスだし、その上SSランクですもんね。」

「それだけではありません。アデラード様は世界でもベスト20に入る実力者な上にこの国では五指に入ります。ぶっちゃけ、この国の騎士団長よりも強いです。」

「かなり凄いじゃないですか!」

「まあ、確かに凄いですが、普段がアレなので。」

「確かに。」

「ちょっ、そこ!」

「そういうわけなんで、弟子ではあるので多少は問題ないですが、今の時期は少しばかり自重してください。」

「無視!?」

「分かりました。自分達で考えます。」

「レントも!?」


少し憤るアデラードさんを宥めてからギルドを後にする。

ちゃんと武器防具の新調というきちんとした理由があるから訓練を休むことができる。

そうでなければめんど……もとい、怒られたりするだろうからな。


とりあえず、シア達の武器を考えようと思ってグラハム武具店に向かっていると、何故かアリシアさんと遭遇した。

なんで?


「お久しぶりです、レントさん。」

「お、お久しぶりです。あの、なんでここに?」


普段は宿の部屋や家などのプライベートな空間なのだ。

この人はこの世界の創造神にして管理神なのだ。

当然周りに顔を知られているはず。

それが外に出てるなんてヤバいことになりかねない。

と、思っていたんだけど………誰も見向きもしない。

創造神うんぬんを抜きにしても、アリシアさんは超絶美人だ。

それにウチの嫁達はみんな可愛い。

時々嫉妬の視線とか感じるのに今はそれが全然ない。

ひょっとしてあれか。

神様パワーで認識阻害の結界とかそういうのがあるのか?


「いえ、ちょっと小耳に挟んだのですが、何やら面白いことをしていると聞きまして。それで、こちらをお持ちしました。」


そう言って見せてきたのは短剣が二本に忍者刀だった。

どう考えてもシア達用だ。

まあ、こうなるような気はしてたよ。


「お、おい。そそ、その人って、そ、創造神様だよな? な、なんでこんな所に……」


どうやらユキノにはアリシアさんの神様パワーは効いてないようだ。

一定範囲内にいる人間には効かないのか、もしくはユキノには効かないようにしてるのか。


「お、お前は、創造神様と、どういう関係なんだ?」


うーん。

どう説明したものか?

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