第394話 外れがないな〜的なお話
依頼の魔物はまだ現れないので座語を相手にした訓練、つぎつぎいくよー。
まずはウサギを一突き、ファングをズバッと、ネズミを一撃、コボルトを一刀両断。
って、全部一撃かよ!
これじゃ訓練にならないじゃん!
頼むからもう少し歯ごたえがあるやつ来てくれよ〜。
そんなことを考えつつサクサクと魔物を倒していく。
アサシンスネークもさっくりと倒す。
リリンの気配察知のレベルが上がったとかで前みたいに見つけられないなんてこともなく、リリンが指示する場所に石を投げつけ、襲いかかってきたところをさっくりと倒す。
敵の位置がわかるって結構チートだよな。
まあ、隠れるスキルがあると分からないこともあるけど。
そんな感じで依頼の魔物を探していく。
今回は安定のくまさんといつぞやのポイゾナスリザードだ。
あの時は雨が降ってて結局できなかったんだよな。
だからこの際やっとくかというノリで決まった。
もちろんある程度情報を集めている。
特に毒に関しては最悪死に至ることもあるだろうから真剣になるというもの。
それにこれまで状態異常持ちの魔物と戦った事がなく、ダンジョンを進んでいくとその内遭遇する可能性があるからその予行演習も兼ねてる。
解毒ポーションもあるしな。
「左前方、魔物の群れ。」
「数は?」
「6。偵察に行ってくる。」
「頼んだ。」
リリンが魔物の群れを発見した。
流石に1人で6匹は困るのでリリンが様子を見に行ってくれた。
倒せなくはないと思うけど、攻撃力の下がった今の状態ではちょっとキツイかもしれないしね。
「ただいま。」
「おかえり。どうだった?」
「ポイゾナスリザードだった。」
「そうか。じゃあ、話した通り行こうか。」
「ん。」
話した通りというのはポイゾナスリザードとの戦い方のこと。
こいつらの毒攻撃は噛みつきと毒液の噴射だそうだ。
だから正面には回らないように注意して側面から攻撃するというもの。
また、群れで行動する事が多いから群れをばらけさせる、あるいは囲って遠距離で攻撃する予定。
この辺は奴らの配置による。
で、今回は結構固まっているから囲う方になった。
その内近接での戦い方も練習しておかないとな。
遠距離からぶっ放すだけならそれはもう剣士ではなくただの魔法使いだ。
俺は剣で嫁達を護りたいんだからな。
攻撃開始の合図は共鳴の指輪。
つまりは俺は今回討伐に参加できない。
だって、魔法を使いつつ指輪を起動させるなんて芸当、まだ出来ないし、火じゃ素材が使い物にならなくなる。
木魔法は多分役に立たない。
そういえば、この間ので木魔法のレベルが上がって『カモン・トレント』を覚えたっけ。
でも今の状況じゃ何の意味ねぇーよ。
魔物増やして何になるってんだ。
というわけで、詠唱の時間を考慮して少し待ってから指輪を起動。
普段は見た目が悪いから5つの内どれか1つだけをその日の気分でつけているが、今回は5つ全てつけて起動する。
やっぱり成金っぽいな。
指輪を起動させると次々と魔法が飛んでいきスパスパと首が飛んでいく。
あまり傷をつけると報酬に響くから切断系の魔法を使っている。
その辺も俺が攻撃していない理由だな。
あっという間にトカゲの死体が出来上がり、俺はそれを仕舞っていく。
お仕事、一旦終了。
寂しい。
手頃な時間になったので、お昼ご飯を食べる。
今日のメニューは待ちに待った蛇肉だ。
ワクワクしながら待っていると蒲焼のような物が出てくる。
この匂いは、セフィア特製味噌ダレかな。
ユキノを生贄にして召喚した味噌料理の中には味噌ダレもあり、それを使ったようだ。
焦げた味噌が香ばしい匂いを醸し出し食欲を掻き立てる。
食べてみるとやはり美味い。
セフィアの料理には外れがないな〜。
本当に出来た嫁だ。
そんな風に食事を満喫していると突然リリンが宣言する。
「魔物が来た。数は14。多分強い。」
「っ!?」
え、何?
歯ごたえがあるやつ来てくれよって発言がフラグになった?
いや 、俺のせいじゃないはず……
とりあえず、料理をストレージに仕舞って戦闘態勢を取るか。
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