第305話 夫の勘だ。的なお話
宿に帰り広い風呂と豪華な食事を堪能する。
今日も気持ちよかったし美味しかった。
そして我慢の出来なくなったリリンとセフィア、ルリエに襲われる。
昨日できなかったしね。
「おじゃましまー…………おじゃましました〜。」
嫁に押し倒されている所にアカネ、レイダさん、蒼井が遊びに来たが、押し倒されているところを見て逆再生のように戻っていった。
は、恥ずい。
俺、今絶対顔真っ赤だよ。
そしてそれは嫁達も同じ…………あれ? 同じじゃない。
なんか、嫌な予感がする。
「ちょっと呼んでくる。」
「ちょっと待てーーーい!! なんで、わざわざ呼ぼうとするの!?」
「? そろそろ大丈夫なはず。」
「何が!? そういう関係じゃないのになんで誘うの!?」
「でも、アカネもレイダも嫌ってない。」
「そういうのはそういう関係になってから………って、セフィアはどこに行く気!?」
「あ! いや、えっと、誘うだけなら大丈夫かなって……」
「全然大丈夫じゃない!」
本当に、うちの嫁達は斜め上過ぎる。
その後、しっかりとお説教をしてなんとか諦めてもらえた。
しかし、まだ諦めてない気がする。
夫の勘だ。
しかも、そのまま何食わぬ顔で続きを始めたしね。
まあ、俺も流されちゃったけど。
◇
「おおお、おはよう。ききき、きの、昨日はよ、よく眠れたでましょうか?」
どうやらアカネは昨日のことは無かったことにしようとしてるようだが、めっちゃ動揺してて全然無かったことに出来てない。
というか、よく眠れたでましょうか? ってなんだよ。
動揺しすぎだろ。
でも、この話題をするのは俺としても対応に困るので乗っかることにする。
「ま、まあな。それで、今日はどうする? 一応今日この街を出るつもりだけど、昼食はここで食べてくか? まだ西側の方もあまり見れてないし。」
「そ、そうね。それもいいわね。」
「屋台行きたい。」
「ん、おお。そうだな。そっちもいろいろ買っときたいな。」
リリンは屋台の食べ物に興味があるようだ。
しかし、両方を回るほどの時間もないしどうしたものか。
「蒼井はどっち行きたい? 西側か屋台めぐりか。」
「ふぇっ! えーと、私は屋台かな。」
「それなら丁度いいな。蒼井ならアイテムボックスもあるし。みんなはどっちにする?」
「僕はレントと一緒がいいかな。」
「私もお兄さんと一緒に行きます。」
「私は屋台の方に行きたいです。」
西側4、屋台3か。
バランスいいな。
というわけで、リリン達とは一旦別れ、12時に広場で集合。
その後、適当な店でお昼を食べてから街を出て迷宮都市へ向かう、と。
でも、その前に。
「分かりました。それまで馬車を預からせていただきますね。」
「本当にすみません。」
「いえ。構いませんよ。」
まだチェックアウトしたわけではないが、お昼過ぎまで外に出てて取りに来て直ぐにチェックアウトというのに預かってくれというのは虫がよすぎると思うが、ちゃんと預かってくれるようだ。
ひょっとしたら無理かもと思っていたんだが、預かってくれると言うし、高い所に泊まってて良かったよ。
「それじゃ、またお昼に。」
「ん。」
「あ、ナンパには気をつけてくれよ。みんなかわいいんだから。」
「ん。」
「なっ! わ、私が、かわいい……」
「えっ! わ、私も!?」
やべっ!
つい言ってしまった。
まあ、容姿が優れているというのは間違いじゃないんだが。
なんだか恥ずかしくなったので、逃げるように3人と別れた。
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