第200話 すごくねむいです。的なお話
模擬戦を終えてへとへとの身体を引きずりながら家に帰ると笑顔のルリエが出迎えてくれた。
ああ、癒されるな。
ルリエの笑顔に癒された後は風呂掃除をして、風呂に入って、ルリエが作ってくれていた夕飯をみんなでいただく。
ギルドの酒場の料理も美味しいんだけど、味が濃いんだよね。
だから飽きやすい。
その点ルリエ達のはそれほど濃くないし、食材のバランスもいい。
何が言いたいかというと、嫁の手料理は素晴らしい。
「そういえばさ、前から聞きたかったんだけど、このメダルって何?」
「めだる? ああ、あれね。あのぜつめつきぐしゅとかいわれてるちいさいさかなの。」
「いや、全然違うし。」
なんかあおいがいってるがしこうがまとまらない。
もぎせんのひろうとふろあがりとしょくごのかんけいですごくねむい。
「お兄さん。どうせ寝るならベッドで寝ましょうね。」
「うん。ごめん、るりえ。きょうはねむくてよるできそうにない。」
「ななな、な、何言ってるんですか!? 他の皆さんがいるんですよ! セフィアさん達も何か……言って……」
「「スー、スー。」」
「くー。」
「こっちも!? 全く。こんなになるまでやらなくてもいいのに。」
「ユウキさん、レイダさん。四人を運ぶのを手伝ってください。」
「分かりました。」
「しょうがないか。」
むにゃむにゃ。
なにかにはこばれてるきがするけど、もうだめ。
ねむすぎる。
おやすみなさい。
◇
「ふわぁ〜〜。まだ眠い。」
朝になったので目が覚めたのだが、まだ眠い。
いつもなら素振りをするんだけど、まだ眠いし今日は止めて二度寝しよう。
おやすみ。
二度寝をしてると何やら外が騒がしくなってきた。
これだけうるさいと流石に寝てなんかいられない。
そう思って起きて時間を確認すると朝の九時になっていた。
「ちょっと〜、いい加減起きてよ〜。もうお腹ペコペコなんだけど〜。」
この家では基本的に食材は俺が管理している。
理由としてはこの世界には電化製品の冷蔵庫がなく、似たような効果の魔導具はとても高い。
その為鮮度とかが下がりがちになるのだが、俺のストレージは時間経過しないという超便利な効果がある。
だから俺が預かっているのだが、そうか。
俺が寝てると食材が取り出せなくて料理ができなくなるのか。
いつもは早く起きてるからな〜。
今後は蒼井の方にも入れといてもらおう。
後アイテムバッグにもしまっといたほうがいいかな?
そんなことを考えながらドアを開けると蒼井が部屋の前でへたり込んでいた。
何やってんだこいつ?
「こんなところでどうした?」
「あんたが起きないから起こしに来たんでしょーが。あんたが食材持ってるから朝ごはんが出来て「ぐぎゅるるる〜」…ない、のよ。……うぅ。」
「なんか、ごめん。今用意するから。後、今はこれでも食っとけ。」
「うぅ。ありがと。」
乙女としてはあの音は恥ずかしいのだろう。
俺でも恥ずかしいし。
とはいっても原因の一端は俺にあるので謝罪ついでにストレージに入っているバナナを手渡す。
以前買った発注ミスして叩き売りしてた奴の残りだ。
この後俺は即座に台所に向かうとセフィア達が言う通りの食材を出して料理の手伝いをする。
でも、既に料理出来る人達はみんな起きていて台所がかなり手狭な感じになっていたので俺は邪魔しないように食器の準備やテーブルを拭いたりするだけにとどめておいた。
そして調理を開始してからほんの十五分で全員分の朝ごはんが用意されたので、みんなでいただきますをしてから食べる。
あの音を聞いちゃったからな。
早く準備ができて良かった。
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