第68話 地図の真実的なお話

昨日話し合った通り、今日はダンジョンに行こう。

でもその前にスキルガチャをしようと思う。

木魔法やスキル鑑定はなかなか上がらないがダンジョンに入ったお陰でステータスLVが上がり、何故か枠が一つ増えていた。

恐らくLV20を超えたからだろう。

とはいえ、枠に余裕が出来たのだから一回くらいいいだろう。

SPも歩法が進化して走行術となり一増えたしな。まあ、枠が増えただけではSPは増えなかったのだが。


「スキルガチャ!」


《片手剣スキルを入手しました。》

〈片手剣スキルは既に所持しているので片手剣スキルにLVが1加算されます。〉


「あふん。」


ダブりとかあんのかよ。

変な声を出しながらついベッドに倒れこんでしまった。

その時の声と衝撃で俺の両隣で寝ていた二人が起きた。


「どうしたの…レントぉ?…変な声だして…。」

「…びっくりした。」


セフィア達が寝惚け眼を擦りながら言ってきた。

なんか、いいな。

二人が嫁だと凄い実感する。まだ婚約者だけど。


「あ、いや、スキルガチャをしたんだけどどうやらダブりもあるみたいで片手剣スキルが出た。」

「そ、そうなんだ。」

「どんまい。」


おまけにSPを消費したままなのだ。

SPと引き換えにスキルLVを上げるのは果たして効率がいいのか悪いのか。

考えてても仕方ない。

新しく増えたスキルのレベリングをダンジョンで出来ればと思っていたけどしかたない。

後一回しか出来ないしそれは後に取っといて朝食を食べてダンジョンに行こう。

あ、その前に服を着ないと。

三人とも全裸だ。



食材に余裕もあるし、ポーションも使ってない。

前の時に作った地図もある。

今日中にボスを倒せるかも。なんて思ってた時が俺にもありました。


ダンジョンに入ってすぐに分かれ道にぶつかる。

地図には無い道だ。

それにこんなところに分かれ道が無かったのは俺も覚えている。

不思議に思った俺達は一旦引き返しダンジョン前の詰所で衛兵さんに聞いてみる。

この衛兵さん達はダンジョンに入る人間を見張っている。

ダンジョンは神様が作ったという事で魔物が溢れるなんてことはないが、盗賊紛いの事をする輩がいないか見張っているのだ。

普通のダンジョンと違い、このダンジョンではやられるか、踏破するとダンジョン前に転移する。

そこで死なないからと盗賊紛いの事をする輩が出る事がたまにある。

そういった輩を捕まえる為に衛兵さん達はいる。

つまり、神造の石碑においたをすると即座に怪しい奴めとなりお縄になってしまうだろう。


ごめん。アリシアさん。

黒歴史、消せないや。


そしてダンジョンの道についての解答がこうだ。

初心者ダンジョンは人々を鍛える為に存在する。

死ぬ事が無いこのダンジョンの形が固定ならば、慣れや慢心、怠惰、油断によって自らを鍛える者が減ってしまう。

そうならないよう、ダンジョンは三日毎にその形を変える。

つまり、このダンジョンでは三日毎に地図が無意味になってしまうという事になる。

それで地図が売ってなかったのか。


一応理由を聞く事が出来たので衛兵さんに礼を言ってダンジョンに戻る。

今日が変化する日だったそうで再びセフィアに頼み、新たにマッピングしながら進む。

明日、明後日は使えるし、帰りはどうなるか分からないのであった方がいいだろう。


そして戦闘をある程度控えたお陰で前より早く四階層にたどり着いた。

前回はこの階層から罠が出たけど今回はどうなることやら。

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