番外編 異世界クリスマス

今日は12の月の12日。

もうすぐクリスマスだ。

折角嫁が二人も出来たのだから前の世界にいた時からしたいと思っていたクリスマスデートをしようと思う。

その為にはまずクリスマスという物を知ってもらう必要があると思い、クリスマスネタが無いかラノベを調べる。

それはそれとしてなんだか街が活気付いている気がする。


昇格祝いで行ったお店をを予約したり、プレゼントを品定めしたりと、調べるのと並行して準備を進める。

でも、やっぱり街が活気付いてい(以下略)。


いくらデートの準備をするといってもやはり仕事をしなくてはいけない。

なので冒険者ギルドへと行くと一つの依頼が目立っていた。

どうもこの時期になると大量発生する魔物でスノウファウルという魔物が納品依頼で出ていた。

結構報酬が良いので、ゴブリンとボアと一緒に依頼を受ける。

それとやっぱり街が活気付(以下略)。

後、最近セフィア達がこそこそと何かやっている。


街の外に出てゴブリンとボアを狩り、最後はスノウファウルだと思い、発生場所に行くと全身真っ白でトサカの部分が薄いピンク色の氷で出来たたくさんのニワトリが大地を駆け大空を舞う。というか飛んでる。

ニワトリなのに。


しかし名前の通り雪を使った攻撃をして来るが火魔法が使える俺の敵では無く、あっさりと倒す。

あ、羽毛が目的かもしれないから火魔法は防御に使って剣で倒したぞ。

燃やして報酬下がると嫌だし。


依頼を終え、ギルドに報酬を貰いに行く途中、やはり街が(以下略)。


そんなこんなで数日過ぎる。

やはりま(以下略)。セフィア達がこそこ(以下略)。

うん。間違いない。

この世界、クリスマスあるや。


となるとセフィア達がこそこそやっている何かはデートの準備かなんかだろう。

こそこそとやっているわけだし気付かないフリをした方がいいな。


元々の俺のプランでは24日のクリスマスイブは何処かでパーッと盛大にやる。夜も盛大にヤる。

イブは前日だから聖なる夜じゃない。

そして枕元にプレゼントを置く。

25日はクリスマス本番だから予約したお店で静かに雰囲気良く過ごす。

聖なる夜だから。

でも、セフィア達がなにやら準備しているみたいだし24日は二人に任せよう。

どうせ勇者かなんかが広めたんだろうし、24日にパーティーして25日にプレゼントが〜ってところだろう。


そして12の月の24日。

街はクリスマスムード一色。

セフィア達とデートをする。

ウインドウショッピングをして、喫茶店で軽い昼食を取り、午後は劇場に行く。

この世界の娯楽の一つである演劇を楽しむ。


そしてディナータイムで二人に連れられて行くと、俺が予約した店だった。


「ここ、明日予約してんだけど。」

「「え。」」

「「「…………。」」」

「「「ぷっ!あはははははは。」」」


盛大に笑った後に店に入り豪華な食事を堪能する。

元々俺が考えていた事を二人に説明してプレゼントは明日、ここで渡すと伝える。

そして二人は今日は僕達が渡すから、明日を楽しみにしてるね。と言って今日プレゼントを渡してくれた。

二人のプレゼントはグレーの外套で三人色違いでお揃いの刺繍がしてあった。

セフィアはベージュ、リリンは薄い水色だった。


その翌日、同じお店に来た俺達。

お店の人が気を使ってくれたのか昨日とは違うメニューだった。

そして二人にプレゼントを渡す。

三人お揃いのイヤリングだ。


「わぁー、キレーイ。ありがとね、レント。」

「大事にする。」

「俺もこの外套、大事にするよ。」


そして宿に帰るとなにやらプレゼントが置いてあった。

開けてみると中身は同じ腕輪が三つとメッセージカードだ。

アリシアさんからでMerryX'masと書いてある。


美少女とクリスマスデートして美人さんからプレゼント貰えるなんて、今までの人生で一番のクリスマスになった。


そしてその夜は性なる夜にせず、静かに過ごした。

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