第3話
A公国 第64連隊国境基地
「基地に駆け込んだ来た連中はどうした?」
「医療班が手当をしています。生死の境、というわけではありませんがかなり衰弱してますから、当分面会は不可とのことです」
「あいつらは冒険者か?」
「まだ確認は取れていません。帝国の装備をしているのでおそらくはそうだと思いますが」
「帝国から問い合わせが来てるんだ。それは例のダンジョンに派遣されたって冒険者じゃないかってな」
「だとしたら、国境未確定地域を逃げてきたってわけですか」
「やばいモンスターか罠にでもかかって、方向を見失ったまま必死に逃げてきたんだろう。そこまですごいダンジョンとは聞いてないが、なんにでも例外はある」
「そうなると一応不法入国になりますが、警察のほうに身柄を渡します?」
「まぁそうだが、あの状態だ。ほっぽりだしたり裁判にするのも差し支えがあるし、特に今回はなにかと面倒な地域の話の面倒な話だからな。一応の監視をつけて、当基地か後方で保護、それと同時に帝国側と相談して今後の対応を決めるということになった」
「政治的判断ですか。でも良かった。あの状態で首都の裁判所行きなんてかわいそうですよ」
「たしかになぁ。仲間が死んで、自分たちも死にかけるなんてのは辛い話だ。そこに不法入国だ、裁判だ、なんてことになったら」
「しかし冒険者だよ。彼らも覚悟はしていたはずだ」
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