学校生活の始まり

・学校生活の始まり

 

 親とのお別れ会が終わってひと段落つきました。しかし、我々の学校生活はまだ始まっていません。先生に男子と女子に分けられました。それから、それぞれの寮に移動となりました。男子寮と女子寮はそれぞれ離れたところにあるみたいです。女子寮まで五分ぐらい歩きました。結構距離があるな。と、思っていました。ついた女子寮は思ったよりもきれいで、細長いビルの様な外見をしています。そして、女子寮の前で一旦、先生の自己紹介が始まりました。まず始めに、案内をしていたお婆ちゃん先生が前に出てきて、ガラガラ声で「私の名前はクレア・ガーランドです。あなたたち学年の寮の主任であり薬学をおしえます。」と、言うのですが、その見た目も相まって、これからわたしたちを食べる魔女にしか見えませんでした!次の先生は比較的若そうな先生で優しそうでもあります。その先生の自己紹介は緊張していたせいかおどおどしていて「わ、わ、わ、私は!オーリー・ヘンジです!」という感じでした。この先生は、主に地歴を教えるみたいです。また、医学も少しだけ教えられるみたいです。次の先生は個人的になんも書くことがありせん。ただ、名前と教科は言っておきます。名前はペラス・オーグナーと言って、担当教科は生物らしいです。見た目はおばちゃんです。

 自己紹介がおわり寮に入りました。この時を実に待っていたことか!寮の一階はまるで、

ホテルのロビーみたいになっていて、すごくくつろげる空間になっています。そして当たり前のことですが、門限があってその門限をやぶると罰則になるみたいです。ちなみに門限は八時までらしいです。それに、上の学年の人たちもいるから、トラブルを起こさないように。ともくぎを刺されました。

そんな注意喚起が終わると、いよいよ自分の部屋に行けるみたいです!自分の部屋は入学前にあらかじめ、一人部屋か二人部屋か選べるみたいです。もちろん、わたしはひとりだと思います。あの父と母のことなのでわかりませんが…。わたしは荷物を持って先生について行きました。ほかにも二〇人ぐらいいて、同じフロアらしいです。その中には先程の、アジア系の子もいました。大きな荷物を持って四階まで上がりました。もうヘトヘトです。ここから自分の部屋が割り当てられるのです。わたしは暇なので、先程の子に話しかけることにしました。わたしが、さっきはありがとう。と話しかけると、その子は全然大丈夫だよ。と、言ってくれました。わたしはその子の名前を聞きました。彼女の名前はリーというらしいです。いい名前です。リーは両親が中国の人で英語と中国語を話せるらしいです!かっこいいです!そんな話をしてるいとリーは呼ばれました。彼女はどうやら、二人部屋らしいです。そしてリーの次にわたしが呼ばれました。わたしの部屋はかどっこの部屋で、ひとり部屋でした!わたしはうれしかったです。部屋の中は狭いですがベッドと机、それと大きめのクローゼットが付いています。それなりに快適です。ただ、エアコンとテレビが付いてないのと、窓に鉄格子が付いているのは残念です…。

 荷物を部屋におき終わったら、昼食の時間です。まだ最初なので、先生の指示のもとみんなで食べることになっています。しかし、これからのことを考えてわたしは、リーと一緒に食べようと思い、彼女を誘いました。そしたらリーは、「ほかに一緒に食べる子がいるけど大丈夫?」と、聞いてきました。もちろんわたしは大丈夫です。そのことを伝えるとリーは一回部屋に戻って、今度はひとり連れて出てきました。

その子は、リーの余裕そうな顔とは対照的で、余裕の無さそうな顔をしていました。名前を聞いてみるとその子は「こんにちは…わたしはミノリ…」という感じで名前を教えてくれました。(あとで教えてもらったのですがリー曰く、ミノリは神経質らしいです。)

 「そろそろ行きましょう。」というガラガラ声を聞いて、みんな部屋のそとに出てきました。わたしたち三人は、列の一番後ろで話しながら行くことにしました。その中の話で、まずは言わなくてはならないことがあります。それはミノリのことについてです。ミノリは父が日本人、母がアメリカ人らしいです。しかし、日本語をあまり話すことが出来ないらしく、それでイジメにあったことがあるらしいです。だけど、わたしたちは別にそんなの気にしていません!少なくともわたしは気にしませんから!そう言ってわたしたちは、ミノリを慰めてあげました。

 食堂に到着し、わたしたちは適当に席に座りました。どうやら、ごはんは事前に用意されたものを自分で取ってくるタイプの食堂らしいです。わたしはリーとミノリを先に行かせて待っていました。食堂はとても広く、いろんな生徒がいます。制服には学年を示すカラーが付いているのですが、人が多いときは、それはもう、とてもカラフルです!(わたしの学年カラーは赤です。)わたしは、そのカラフルな人達を眺めてマイクがいないか探していました。しばらく見ていると見覚えのあるツンツン頭が目に入りました。わたしは、すぐさま目をそらし気づいていないふりをしました。

 リーとミノリが食事を持ってきてくれました。な、な、な、なんとわたしの分まで!嬉しい!今日の昼食はとてもおいしそうでした。鶏肉にミートスパゲティ、ミネストローネです。わたしたちは下品に鶏肉かぶりつきました。するとどういうことでしょう!味がないのです!わたしたちは一斉に嫌な顔をしました。そしてミノリがひとこと。「鳥さんごめんね…。」

ミノリ、きみは悪くない。

 味のない昼食を食べ終わったわたしたちは、食堂から出ようとしました。すると知った声で「ジェーン!」とわたしを呼ぶ声が聞こえました。わたしはさっさと逃げようと思いリーとミノリに言いました。が、その声の主はもう私の後ろにいました。イチゴチョコのような匂いに第二学年の緑カラーの制服。それにあのツンツン頭。アビーです。アビーは真顔で「あれ?恋人は?」と言ってきました。すると、身構えていたミノリが「恋人!?」と、反応してしまいました。ミノリは、ソワソワしながらわたしに、そのことを聞いてきました。リーはそれに対して、「たぶん嘘でしょ。落ち着きなさい。ミノリ。」と言ってくれました。わたしはリーに感謝しなければなりません。リーのおかげでミノリの発作のような症状が治まりました。










 

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