第25話 センタク
短歌一首
センタクをすれば何かが失われ
片っぽだけの靴下のよに
ゴォン、ゴォン・・・
洗濯機が音をたてて回っている。
その振動を微かに感じながら、得た物も失われたものを考えている。
あの時の行動を選んだのは私だ。そうしてあの人は去ってしまったのだけど、それでも他の選択をすれば失うことはなかったのだろうか?
それでもどんな選択をしたとしても、それが最良だったのか?と問い続けるだろう。
ピーッ!ピーッ!ピーッ!
洗濯機が止まった。
洗濯物を干しながら、どうしても見つからない片方の靴下も、きっとセンタクを誤ったのかもしれない。
選ぶ事も、また選ばないという事もセンタクのひとつであると片っぽの靴下が語っている。
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