高橋留美子 人魚シリーズ
「人魚の森」「人魚の傷」「夜叉の瞳」の三つの単行本から成る漫画短編集です。
人魚の肉は、食べれば不老不死となる妙薬。しかし強い薬である人魚の肉は同時に猛毒でもあり、食べた人の多くは死ぬか化け物に変異して永遠に彷徨うことになる。そうと知らずに人魚の肉を食べて不老不死になった主人公と、同じく不老不死になった少女が終わらない旅を続ける、という話です。
高橋留美子はラブコメ漫画の印象が強い方ですが、この人魚シリーズはコメディ要素なしのジャパニーズホラーです。苦手な人は苦手、好きな人は好き。そんな印象です。
人魚の肉で不老不死になった者と、それらを取り巻くグロテスクな人間模様を繰り広げる漫画なので、残酷描写が苦手な人は読めないと思います。
作中では、人魚の肉で不老不死になっても、首を切り落とすことで死ぬことができるとされています。主人公は「普通の死」を求めて旅を続けるのですが、最後までそれを達成できずにシリーズは終わります。いちおうまだ完結していないそうですが、もう25年以上続きが発表されてないそうなので、新作が出る可能性は薄いです。
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