約束のネバーランド

 こちらも有名漫画ですね。序盤の舞台設定は、「わたしを離さないで」に似ています。


 緑溢れる森に建つグレイスフィールド孤児院で育った子供達は、十二歳までに里親が手配され、孤児院を巣立っていきます。

 孤児院では毎日のように勉強とテストが行われ、来る旅立ちの日に備えられていました。

 主人公のエマは十一歳。ある日、里親の元に行くことになった少女コニーの忘れ物に気付き、親友のノーマンと一緒に孤児院の門まで走って届けようとしました。

 しかしそこで目にしたのは、冷たくなったコニーの姿と、巨大な鬼のような怪物。

 孤児院は人間を育てる農園であり、エマたちは鬼の食料となるべく育てられていたのです。

 エマとノーマン、そして同じ十一歳の博識なレイは、生き延びるために農園脱出を計画します。そこに立ちはだかるのは、孤児院を管理するママことイザベラと、脱走阻止のためにありとあらゆる手を尽くされた農園のシステムです。体に埋め込まれた発信機や、農園を囲う壁と断崖絶壁、更には脱走後に生きることとなる鬼の世界など、解決しなければならない課題は山のように見つかります。

 非力な子供達が頼りにできるのは、テストで鍛えた頭脳と、食用児に助けを差し伸べる謎の存在のみ。はたしてグレイスフィールド農園から脱出することはできるのか。


 最近実写化が発表されましたね。映画版では出荷年齢が十六歳まで引き上げられるということで、賛否両論を集めていました。

 確かに、名の知れた俳優を違和感無く起用するためだけの改変にも見えなくはありません。十六歳なら、肉体で大人に勝つことも可能でしょうし。

 それだけ、子供達の頭脳バトルとサスペンスが魅力的な作品です。知恵と度胸で、いかにして大人や鬼に勝つのか。十二歳というタイムリミットを前に、三人は脱出のために死力を尽くして戦います。

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