メイドインアビス

 絵本のようなカラフルで可愛らしい絵柄と、過酷でグロいストーリー展開とのギャップが印象的な作品です。

 未知の大穴、アビスの側の孤児院で暮らす主人公は、ある日伝説的な探屈家だった母親の封書と笛がアビスから上がり、彼女の死を知ることになります。

 しかし、発見された封書には、アビスの深部で綴られた奇妙なモノに関する記述と、「奈落の底で待つ」というメッセージがありました。


 一見すると子供向けほんわかアニメのような絵柄ですが、とても小さい子には見せられない残酷描写が多いのが「メイドインアビス」の特徴です。騙されると大変な目に遭うでしょう。

 アビスからの帰還の障害となる上昇負荷や、外道を極める探屈家、凶暴なアビスの生物など、ありとあらゆるものが主人公の冒険を阻み、追い詰めます。クオンガタリという生物が登場したときは吐くかと思いました。

 アビスは地上近くの第一層から第七層に分けられ、それぞれ帰還の際にかかる上昇負荷の内容が異なります。第一層では軽い吐き気や目眩のみの負荷が、第六〜七層では「死または人間性の消失」「確実な死」という恐ろしいものに変わり、それが冒険をよりいっそう残酷なものに仕立て上げています。

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