ゲーム 後半戦

あれからまた、1年がたった。もうすぐ俺は卒業だ。今は2月下旬。一般入試が終わって、みんなの気が緩む時期だ。俺は推薦で情報処理科の専門学校に合格した。

就職してもよかったんだが、まだまだ、俺に足りない知識が埋まっているかもしれないので、俺は専門学校を選んだ。先生との勝負はもうすぐ終わる。それまでに、俺はゲームをクリアする事が出来るのだろうか。

「紫陽花君、今日のお願いは今度の日曜日、行きたいところがあるの。付き合ってくれる?」

と俺がゲームに負けたので、俺はこんなやり取りをして、約束の土曜日になった。

「最近できた駅前のパフェを食べたいんだけど、一人じゃ不安だから紫陽花君を呼んだの」

なんで寄りによって俺なのだろうか。俺は甘いものはあまり得意ではない。食べれない事はないが少ししか、食べれない・・・今日は少し辛い一日になりそうだ。

結果、先生が全て食べました。俺はコーヒーだけです。安心した。

「次、どこか行きたいところある?」

「ないですけど・・・」

俺はパフェを食べて満足してそうな顔で聞いてきた。俺は特になにか目的があるわけではない。俺は先生の付き添いだ。

「そっか、なら、夜まで時間潰そうか」

そう言って、俺と先生はなんとなく過ごし、夜を待った。夜を待つ時間は、嫌になってしまうほど、すぐに来てしまった。先生ともっと楽しく過ごしたいと思った。

夜になって、俺と先生はデパートの大広場から始まるイルミネーションを見た。綺麗だった。先生も。俺は本当に先生が好きなのか・・・

「陽花君、綺麗だね」

そう言って、先生は笑った。先生の笑顔はイルミネーションに照らされて、もっと綺麗だった。俺は何となく、ゲームの結末が見えてきた・・・

「陽花君、合格おめでとう!」

先生はそう言って、俺に長細い箱をくれた。俺は中身が気になって、開けてみた。中身は男物のネックレスだった。輪っかが二つ。一つは大きくて、もう一つは人の指に近いくらいの大きさだ。

・・・・・・‼

俺は結末が見えた。このゲームの終わりは二つある。その二つはあの日に、決まる事だけが確かだ。

「先生!大事な話が有ります。だけど、この話は卒業式の後に話します。そこで、はっきりさせます。ゲームの結末を・・・」

先生は笑っていた。・・・

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