本当の気持ち
「先生俺を人間みたいな生物と言うのはやめてください。俺は人間です」
俺は先生に言われた事を否定した。
「それは分かっているけど、高校生で家を二つ持っているのに私は驚いているの」
俺は何から説明したら良いか・・・一番簡単な説明はあれしかない。
「先生、俺は紫陽花です」
先生はキョトンとしている。これだけでは分からないだろう。俺はポッケトから、スマホを取り出した。
「俺は紫陽花です。こういう事です」
俺は先生にスマホの画面を見せた。そこに書かれてあったのは
『高校生が作った⁉人気スマホゲーム!』
と大きく書かれてあった。みんなには、初めに言ったと思う。俺はゲームを作ることもあると・・・
「高校生が作った、ゲームが大人気。高校生の紫陽花さんが作ったゲームが大ヒット。この紫陽花っていうのが紫陽花君なんだね・・・・」
などといろんな記事を読んでいた、先生は納得したようだった。俺は先生に隣の部屋のカギを渡した。時刻は6時。ご飯を作る時間だ。俺は台所に行って、ご飯を作ろうと冷蔵庫を開けた。中にはいろんなものが入っている。
「私も手伝うよ」
先生は俺の横に立って、野菜をサクサク切っていった。俺はその横でカレーを作った。俺の今日の気分がカレーだから今日はカレーだ。先生には悪いけど、ご飯は俺の気分によって変わるんだ。時刻は7時。カレーが完成して、俺と先生はカレーを食べた。
「先生はいつまで俺の部屋にいるつもりですか。俺は構わないですが、先生はやばいでしょ。ばれたら・・・」
「うん、部屋を見つけたら、すぐに出るよ」
先生はすぐに応えてくれた。すぐに行ってしまうのか・・・寂しいような、楽なような・・・いろいろな感情が浮かび上がった。でも、俺たちの関係は生徒と教師。それ以上でもない。この感じは何だろう。感情に溺れるというのはこういう事なのかもしれない。
先生の隣にいるのは楽しかった。
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