第2話 さてその後のお話
結婚式からはや1ヶ月。旦那様とはお会いできてません。数秒お姿を見かける程度です…。それは会ったとはいえません。見たというのです。あの後、パーティがあったのですが、旦那様は朝が早いとの事で、途中で帰ってしまいました。その後、旦那様の元へと直行したところ、旦那様は既にベットでお休みになられていました。朝起きて一緒にご飯を食べようと思ったら、お仕事へ行ってしまわれましたし、せめて御夕飯ぐらいと思ったら帰ってきませんし、そんなこんなで1ヶ月経ちました…。これは、夫婦とは言えないのではないでしょうか。1度だけ忘れ物を取りに来た旦那様と鉢合わせしたことがありますが、目が合った瞬間、旦那様がまさかの逃亡。逃げられるほどに嫌われているのでしょうか…。
でも、たしかに、こんな妻いやですよね…。
身長150cm、童顔ロリな幼妻なんて、誰でも嫌ですよねぇぇ…(涙)でもでも!ちゃんと成人してますし、お酒だってちょっと弱い…いや、かなり弱いけど、飲めるんですからね!!
ゲフンゴフン。まあ、それはさておき、私の現居場所、フラント公爵家について説明しましょう。
フラント公爵家は、メルリア王国の最南端に位置しており、温暖で、豊かな土地を持っています。しかし、どこを見ても山と川、畑しかありません。王都からも離れています。しかし、道も舗装されていますし、ぽつりぽつりとお店もありますので、不自由ではありません。お屋敷には、少ないですが使用人がいて、皆さんとても良くしてくれます。お義母様とお義父さまは、隠居なさっていて、別邸にてのんびり暮らしていらっしゃいます。私はいかに旦那様に嫌われようと、一応公爵夫人なので、やる事を執事のリッテに教わり、つつがなく過ごしております。机が高くて書き物が出来なかったのは内緒です。(あとでリッテが私専用の机を用意してくれました!ありがとうございます!)
仕事が、どうしても早く終わってしまうので、そんな時は編み物をして過ごしています。私は編み物や刺繍が大好きで、毎日何かしら編んだり、縫ったりしています。旦那様にも。ハンカチを縫いました。(渡せていませんが…)そんなこんなで、まぁ、平和に暮らしてました。この季節が来るまでは…。
冬。私の天敵です。
私は、冷え症なのです。
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