第4話 沖縄②

 その後すぐに、剣山率いる『math magic』が泊まっている宿に向かった。

「ふむふむ、組織の五分の一くらいの勢力で沖縄に来てるわね、他の勢力は各地に散らばって行動しているかも知れないわ」

「確かにこれが全勢力だったら、動きずらいし、分けて動いた方が動きやすい…なるほど一理ある」

「じゃ、とりあえず零時ちゃんはここ見張ってて!私達は米軍基地に行って、結界術式を、念の為、発動しておくわ」

「分かった、変な動きがあったらすぐ電話する」

「分かったわ」

そう言って、ロリコンボスと真美は瞬間移動術式を使って米軍基地に向かった。


それから偵察を始めて二時間たった時に、電話が鳴った。

「何だ?ロリコンボス?」

「どうしたもこうもないわ!『math magic』が襲撃にきたわよ?」

「な、なんだって!?」

「そう聞くと俺は瞬間移動術式を発動し、米軍基地に向かった」


ズッドーーン!


色々な所から、小爆発の起きる音がした。

「おいおい、これってまさか、数学魔術!?」

『math magic』にも数学魔術者がいるとは聞いていたが、まさか沖縄に来ていたとは…

 いやいや、今はこんな事考えてる場合じゃない!今すぐ、真美達を助けに行かなくては、あのロリコンボスでも大人数相手では流石に無理だろうから!

「とりあえず、探さないと!」

 そう思って走ろうとした瞬間…


パンッ!


という銃声音が鳴った。俺の足下に向けて…

「そこ、動いちゃ駄目ですよぉ〜」

「おい、俺は急がないといけないんだ、用が無いんならさっさとどけ」

「怖いですねぇ〜、僕は松伎 敦、『math magic』の幹部を務めていますっ〜」

「もう一度言う、さっさとどけ」

「だから駄目でぇ〜す」

そう言われたので、黒刀で首を切ろうとすると、松伎は素早くナイフを取り出して自分の身を守った。

「良い太刀筋ですね〜、そっちがその気なら僕も本気をだしましょ〜」

そう松伎が言った後に松伎の手から火炎が出てきた。俺は、それを高速移動術式『一次関数』で避けたが…こいつまさか…

「おいお前、数学魔術者だろ?」

「おぅ〜、ピンポンピンポン、大正解ぃ〜、今の数学魔術は出力術式 中級火炎数学魔術『一次方程式』って言ってぇ〜、手から火炎が出てくるのぉ〜、まぁ〜君も数学魔術者なでしょ〜?」

「お前に教える義理はない」

そう言って、俺は瞬間移動術式改を使って間合いを取り、素早く黒刀を振り落としたが、相手も今さっきの俺同様、高速移動術式を使って避けた。

「まぁ〜どうせ君、もう僕に殺されちゃうから別に良いかぁ〜」

「ふっ!俺もお前の事知らなくてもどうせお前は此処で死ぬから良いか」

「言うねぇ〜君」

「お前もな!」

そう言って、2人共同時に瞬間移動術式改を使って間合いを縮めた。





  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

数学者達の魔術 パーカーさん @yu-jin3417

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ