第8話
何食わぬ顔で教室に入った私はとんでもないものを目にしてしまった。
『大智が好き』と書かれた黒板。
隅っこに書かれているだけだったのでそこまで目立ってはいなかった。が、その文字のすぐ近くにはよくある相合い傘が書かれていて、左側に『大智』右側に『心』と書いてあった。
大智は、女子からの人気が以外とあったのだろうか、私に向けられる女子からの視線は冷たく痛かった。
「心ー。あんたね、こういうの書いてもいいけど恥ずかしいから消してよ」
「ちがっ、私じゃない」
声のする方を見ると妙な笑みを浮かべた結ちゃんとその後ろにはクラスメイトの女子が三人が立っていた。
後ろのさんにもどこか、ニヤニヤしていて変だと思った。
でも、この状況から真相を予想できた私にとっては何も変ではなかった。
おそらく、黒板に書いたのは結ちゃん達で昨日の事が原因だと思った。だから、私と結ちゃんが仲直りすれば全ては終わる。
そんな私の考えは正しくもあり、大間違いでもあった。
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