第7話

夜は眠れず、朝は起きたくない。子供ならほとんどがそう考えていることだろう。


 朝起きてしまえば学校に行かなくてはいけない。そんな事を考えている周囲の人と私は違うとずっと思ってきた。学校が好きって程でもないけど、義務なのだからと割りきって朝も起きることが苦にならなかった。


 けど、今は違う。昨日の結ちゃんとのことが気になって、怖くて学校にも行きたくなかった。


 目は覚めていて、眠くもないのに布団から出たくはない。そんな子供みたいな気持ちが私からくっついて離れない。

 憂鬱、、、この言葉は今の私のためにあるのかもしれないと本気で思っていた。


 普段の何倍も気乗りしない身体を起こし、朝食を食べ、鞄をもって登校した。


 学校についてからはすぐに結ちゃんの所へ行こうと私は決めていた。昨日の誤解を解くことで私はまた、いつも通りの日常に戻れるのだから、と。


 けど、その一方で私は小さな恋を一つ捨てることになる。昨日の時点でその事は決めていた。けど、改めて考えるとそれはそれで悲しいと思ってしまう。結局、どっちに転んでも最高の幸せにはなれないと確信した。

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