第21話 亡霊
新年あけましておめでとうございます
あと数話で終わってしまいますが今年も宜しくお願いします
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かばんから報告を受けたトモカズはセルリアンが一番出現している港で木刀を振るう
「うらああああああああああ!」
パッカァーン!
「ったく今になってこんなにワラワラワラワラ、どうなってやがる」
パッカァーン!
「今はとにかく女王を探しましょう!キンシコウさん達の言う通りならこの近くに居るはずです!」
かばんも木刀を振るう
「それもそうだが他の奴らの避難は済んだのかよ!今日は運良く休園日だから客は居ねえが従業員はかなり居んだろ!」
「そこあたりはミライさん達がなんとかしてくれてます、私達がする事は最悪の場合に備えて港を安全な状態にすることと女王を探すことです!」
するとセルリアンが動きを止め
「探す必要は無いぞ?人間ども」
黒い触手がトモカズに向かって伸びてくる
「ッ!」
ガキィィン!
突然現れたゼロがそれを弾いた
「ほう…また私の邪魔をするか息子よ」
「誰が息子だ、ふざけたこと抜かしやがって」
ゼロが剣を構える
「何を言っている?お前を創り生み出したのは私だ、ならお前は私の息子だろう?」
女王が笑う
するとトモカズが
「何回もぶっ倒されてとうとう頭がイカれたか?地獄から甦ってきて早々変なこと言いやがって」
女王に木刀を向けながらそう言い放った
「ふふふ…全くお前らはいつもいつも…」
女王が背中から触手を生やし始めた
「いつも!いつも!いつも!私の邪魔をするッ!本当に目障りだッ!何故だッ!何故私に向かってくるッ!何故怯えないッ!何故戦うッ!気に食わぬ…その目が気に食わぬッ!」
そう言いながら女王は触手を増やしていく
それに反応するかのように周りのセルリアンが動き始める
「おいおいこりゃあやべえぞ、アイツあんなヒステリックだったか?」
********
「今ので従業員の避難場所への移動は全員終わりました、あとの皆さんは分かってますが…くれぐれも気をつけてください」
避難を手伝ったフレンズ達にミライが言う
フレンズ達が頷く
「もし危なくなったらすぐに逃げてくださいね」
すると
バサ…バサ…
空から博士と助手が降りてきた
「逃げる?一体何処に逃げろと言うのですか?」
博士がミライに尋ねる
「我々が島から出られないのはお前も良く知っているはずです、一体何処に逃げると?」
助手が続けて行った
「……とにかく安全な場所、としか言えません…」
ミライが顔を伏せながら言った
「安全な場所など何処にあると言うのですか?」
「あれを見てもまだ安全な場所があると?」
博士と助手が山の方を指さした
二人が指さした方向を見たミライは
「あ、あれは?」
******
トモカズ、かばん、ゼロの三人は女王の触手を避けながら周りのセルリアンを倒す
「おいおいこれじゃ埒があかねぇぞ!早く
「どうにかって、どうするって言うんですか?!」
「ったくしょうがねえ…お前ら!歯ぁ食いしばれッ!」
ガシッ!
「「は?」」
そう言うとゼロはトモカズとかばんを掴んで上に向かって放り投げた
「「ああああああああああ!!」」
そして二人は女王めがけ落ちていき
「ッ!」
落ちてくる二人に気づいた女王は触手で身を守ろうとするが
「させねえよッ!」
野生解放したゼロが一気に距離を詰め背後から斬りつけようとした
「ッ!」
女王がゼロに気を取られた一瞬
ドカァァァァンッ!
トモカズとかばんが女王に激突し、そして
ガシッ
すぐに体制を立て直したトモカズが木刀を、斬りつける体制に入っていたゼロが剣を女王に振り下ろした
「「失せろ…亡霊」」
パッカァーン!
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