第20話 漫画の最終章は大体長い

時間は夜、多くのヒト、フレンズが寝静まった頃


「……はぁはぁ…クソッ完全に油断していた…早く、早く伝えないと…」

暗闇の中、山道をヒグマが走る


「キンシコウとリカオンは逃したが流石に無茶しすぎたか…」

そう呟くヒグマは左腕を押さえていた


そうして走っていくうちにいつの間にか山頂に着いてしまった

「く、無闇に走りすぎたか…このままでは」


すると

「どうした、その程度か?セルリアンハンターと名乗るからにはそれなりに強いと思っていたが、まさかこの程度とは」


黒い何かがヒグマに語りかける


「ふふふ…最後に何か言い残す事はあるか?セルリアンハンターよ」



「………」

ヒグマは何も答えない


「そうか、では…」



ザシュッ!


黒い何かが伸ばした触手がヒグマを貫いた



ドサ…



「さぁ、始めようか…」





次の日の朝

キンシコウとリカオンがトモカズの元を訪れていた

「だーかーらー、またセルリアンが出たんですってッ!人型の」

リカオンが机を叩きながら大声を出す


「ああ…うるせぇうるせぇ…こちとら二日酔いで頭痛えんだよ…もう少し静かに話してくれ」

トモカズが頭を押さえながら呻いた


「そもそもお前らセルリアンハンターだろ?お前らが倒さなくて倒すんだよ、しばらく平和だったせいで腕が鈍ってんじゃねえのか?」


「そんな事無いです!」


「じゃあ何でセルリアン1匹相手に逃げ出してくんだよ」


トモカズとリカオンで言い合いをしていると


「セルリアンの女王…この名前を聞いてもまだ動きませんか?」

キンシコウが口を開いた





「女王…だと?」




その頃

「どうにも嫌な予感がするんじゃ、だから頼むおまんの力を貸してくれはせんか?」

コウリュウがある場所を訪れていた


「なるほど、あなたが訪ねてくるという事は…分かりました力を貸しましょう」

白い長髪の女性が答える、尻尾があり頭には耳がついており彼女がフレンズである事がわかる 


「おう、頼むぜよオイナリ…ただの気のせいで済めばいいが、もう2度と四神やつらを失いたくは無いんじゃ…もう2度とあんな思いをするのは御免じゃき…」


コウリュウが顔を伏せる


『おまんら分かっちょるんか!なぜ…なぜ…こんなことをッ!自分の身を犠牲に…結界をッ!』



*****


「んで?そいつが本当に言ったんだな?自分が女王だって」


トモカズがキンシコウに訊き返す

「ええ、間違いなくそう言ってました」

キンシコウが頷く


「……一体どうなってやがるんだ?スターは居ねえし女王のほうは石をぶっ叩いた…今頃になって何をしやがるつもりだ」


トモカズが呟くと


ピピピピピピピピ


突然近くにいたラッキービーストが光り始め


『大変ですトモカズさん!セルリアンが各ちほーに大量発生しています!』


かばんの声が部屋中に響いた


「セルリアンが…」


「大量発生…?」


それを聞いたキンシコウとリカオンが拳を握る


『今はフレンズさん達が応戦してますが数が多すぎてその場所に留めるのが精一杯です、至急応援を!』


ダッ!


トモカズは木刀を手に持ち走り出した

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