第3話 山の天気には気をつけろ

「おい誰か外の様子見てこいよ」

トモカズが口を開いた

「嫌ですよ、そもそもこうなった原因である博士と助手が行くべきでは?」

かばんが博士と助手の方を見ながら言った

「なんで我々がそんな事をしなければならないのですか!元はと言えばかばんのせいでもあるのですよ?お前が行けばいいだけの話ではないのですか!」

博士が抗議する

「博士、今はそんな事で揉めるよりやるべき事があるのではないですか?」

助手が言うと



「「「「誰か助けてくださあああああああああああああああい!!」」」」



かまくらの中で四人が同時に叫んだ



*1時間前


休園日、トモカズとかばんはゆきやまちほーに訪れていた

「ったく新しいゲームが欲しいからって無茶振りにもほどがあるぜ」

トモカズが文句を言う

「しょうがないじゃないですか、お客さんの要望に応えるのも私たちの仕事ですからね」

かばんがアーケードのゲーム機を担ぎながら言った

「それよりお前よく一人で持てるなそれ」

トモカズが引き気味に言った

「そうですか?意外と軽いですよか」


それを聞いたトモカズは


「やっぱりお前ヒトのフレンズじゃなくてゴリラのフレ…」

と言いかけたが


「フンッ!」

ズガアアン!

かばんがゲーム機をトモカズに叩きつけた


トモカズは首だけを出して雪に埋まった

「なんか言いました?」

かばんが笑顔でトモカズに聞いた


「い、いや…なんでもないです…」




そしてゲームを旅館に置きバスで港に戻る…筈だったが…


「なんでテメエらがバスに乗ってんだッ!」

博士と助手がバスに乗っていた


「久しぶりに料理を食べるためなのです」

博士が言うと

「早く作るのです」

助手がそれに続く


「五月蝿えッ!なんでテメエらのために作らなきゃなんねえんだッ!俺は早く帰ってモ●ハンやりてえんだよ!XXが俺を呼んでんだよッ!ブシドーと軟体動物と饅頭とカマキリが待ってんだよッ!」

「いや、リアルネタぶっこまないでもらえます?オマケに最後のは狩られる側ですよね?」

かばんが静かにツッコム

「別に良いじゃないですか料理くらい、作りますよ?」





そして今に至る

「チクショー!メシなんか作るんじゃ無かったぜ!あの時早く帰ってれば吹雪に巻き込まれずに済んだのによッ!オマケにバスの中で待つってのも出来なくなっちまったし!」

かまくらの側には雪にハマって動けなくなったバスが停まっていた、そして何故か窓が全部割れていた



*30分前

「オラアアッ!酒持ってこんかいいいッ!!」

パリィイイインッ!


かばんが車内で暴れまわっていた


「バカヤロオオオオッ!なんで酒なんか飲ませたァッ!」

バゴォオオオンッ!


「あれがお酒だとは知らなかったのです!」

ズガアアンッ!


「そもそも何故お酒があったのですか!」

パリイイイインッ!


「知らねえよッ!お前らが料理に合うからって持ってきたんじゃねえかッ!」

バゴォオオオッ!




そして再び今に至る

「「「「誰か助けてくださあああああああああああああああい!!」」」」




続く

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