第18話
「僕から言うね。」
まず、アビリティからにするか。
「アビリティは、物質操作だって。」
「物質操作?知らないわね〜。」
他の人たちも頷いている。有名じゃないのかな?
「説明欄には、【物質を操作する能力を得る】って書いてあるけど。強いのかな?」
「使いようによっちゃ強いんじゃねぇか?だってよ、考えようによっちゃ、なんでも実体があるものだったら、全て操れるってことになるよな。」
そうか。試しに使ってみるか。
「こうやるのかな?」
目の前にある植木鉢に触れた。すぐに僕が思っていた方向に動いた。だが、とても遅いうえに、とても動かしにくい。
「ボクが方が動かした方が早いよ!」
サラはすぐ隣に並んでいる植木鉢を、小さな羽根で押した。僕よりも早い。
「まぁ、そんなこともあるわ。マスターすれば反射とか色々出来そうね。」
強くないか?それ。極めれば、相手に攻撃させないで一方通行な戦いが出来そうだ。
「神の加護はどうだったのよ?」
「えーと。思考補助だって。文字通り考えることの補助みたい。」
「アビリティと中々ベストマッチしてるじゃねぇか。」
アビリティとまあまあの相性らしい。アビリティを使いこなせるようになったら、座標計算とかして飛ばせるようになるのか。
「ねぇ!めるのはどうだったの?ボク、気になる!」
「アビリティは限界突破で、神の加護は愛の力だよ!」
アビリティはなんとなく分かるが、愛の力ってなんだ?
「限界突破は........戦闘時ステータスが上昇して、愛の力は........愛する人が近くにいるほど、ステータス上昇だって!」
どっちもステータス上昇系なのか。通りでサラの鱗を軽く登ってたわけだ。
「だいぶいいんじゃないの?縛りがあるのがネックよね。」
現時点では僕なんかと、比べ物にならないほど強いだろう。縛りがあるにしても、僕と離れることはそうそうないはずだ。
「私、りょうと離れない!」
めるは僕の腕に抱きつき、頭を擦りつけてきた。女の子らしい香りが鼻を刺激した。
「恥ずかしいから、離れて欲しいな........」
「てぇてぇな。」
「てぇてぇだね!」
「てぇてぇよね。」
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