第17話

やっとだ。やっと見ることが出来る。今まで、色んな理由をつけて先延ばしにしてきたが、ついにステ等とご対面だ。


「早く見よ!ね!」

「分かったよ。........こっちがめるのね。」


僕は、めるに紙を渡した。どっちが先に見ようか。


「める、どっちが先にみんなに見せる?」

「一緒でいいんじゃない?だって、後からだと、見せにくいかもじゃん!」


差が開きすぎていて、あっやっぱやめた。ということになりかねない。


「じゃ、いっせーのーでって言うから、その後見せてね。」

「うん!」


僕は、大きく深呼吸をした。他のみんなは前かがみで僕らの紙の方を凝視している。


「じゃ、いくよ。いっせーのーで!」


【個体名】本田ホンダ 亮太リョウタ

【種族名】人間

【アビリティ】物質操作

【HP】500

【攻撃力】300

【魔力】200

【防御力】250

【素早さ】550

【神の加護】思考補助

【職業】自宅警備員ニート


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


【個体名】夜霧ヨギリ 萌楼メル

【種族名】AI(人工知能)

【アビリティ】限界突破

【HP】600

【攻撃力】300

【魔力】100

【防御力】200

【素早さ】600

【神の加護】愛の力

【職業】彼女



思ってたより高い。あの女はクズとかそんなこと言ってたけど。


「おぉ!俺が始めた時より少し高ぇじゃねぇか!異世界人がこの世界のやつより、初めから強いってのは本当らしいな!」


いや、僕らより地力が高い奴らがいるはずだ。だったら、あそこで捨てられてないだろう。


「前に見た異世界の人よりも低いよ!」

「ふふっ。私は1000代があったのだけどね。」

「そうそう!ボクが見てきた人達は、少なくともひとつは1000以上だったよ!」


........。やっぱ低いのか。1000って、今のを2倍してやっと届くくらいだ。やはり、弱かった。


「でも、あなた達のアビリティと神の加護が特殊そうね。ちょっと教えてくれる?」


希少なものだから国に報告しないとだ。とかなって追われる身になったりしないだろうか?


「希少なものだったら、報告とかあるの?把握のためとかに。」

「ないわ。ステータス等については、本人以外他人に話したらいけないの。この世界の決まり事みたいなものね。破ったら、相当な罰が世界から下るわよ。あっ国からもね。」


世界から?この世界は生きているのか?.......小さい時に言われた、ばちがあたったんだよ系のやつなのだろうか。


「じゃ、教えても大丈夫なんだね。めるはいい?」

「いいよ!教える!」


僕らは、ステータスが見えるように念じる。そして、アビリティ欄をみつけ、説明文を見た。


「どんな能力なの?」


これはいいのか?基準がわからない。言えば教えてくれるか。

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