第4話
僕達が見たのは、トカゲのようで、硬そうな鱗に覆われた頭だった。これはドラゴン?いや、そんなわけ........
「める、こいつ生きてるのかな?」
「確認しよ!」
そう言っためるは、眼であろうあたりをつついた。これで起きたらきっとお陀仏だ。
「死んでるよ!たぶん........」
「さっさと出口探そ、ドラゴンってゾンビになったりするし、命がいくつあっても足りないよ。」
帰ろうとした時足元が揺れた。だんだんと揺れが大きくなってくる。
「地震?地下だから天井崩れてもやばいからさ、早く行こ!」
「違うと思う。だってなんかこっちみてるもん!睨んでる気がする!」
そう言われ僕は目を凝らす。........よく分からないが、暗闇の中に光り輝くものが見えた。多分なの眼だろう。
「これってさっきのやつ?頭どこいった?ねぇ!どこいったの?」
「ないよ!さっきまでそこにあったもん!あっ、あんな上にある!」
僕はすぐ上を見た。するとそこにあったのは、角が生え、宝玉のような眼をギョロつかせこちらを睨んでる頭があった。
「やっば........」
揺れが酷くなる。僕らがいたのは地面じゃなくてあいつの上だったらしい。異世界生活が終わる。いや、まだ終わりたくはない。
「逃げよ!はやく!まだ気づいてないよ!」
「んなわけないって!」
めるの小さな光に反応したのだろうか。明らかにこちらを見ている。やばい。
「走ろ!はやく!」
僕らは走った。だが、ほんの十数メートル走ったところで何かが邪魔をする。これは?........尻尾?
「める!はやくどっか抜け道を!」
「うん!えっと........」
僕らは小さい光とめるの視力を頼りに隙間を探す。ドラゴンの足の隙間だろうか、人が一人やっと通れるくらいの隙間を見つけた。
「あそこに隙間がある!そこから抜けよ!」
「うん!」
そこへ向かおうとしたその時
「ふふ........」
女の子の声が聞こえた。一瞬めるの声か?とも思ったが、こんな声ではない。ということは、ドラゴンか?でも、声帯を持っているわけない。ラノベで話しているのは見た事があるが、ここはリアルだ。
「君たち面白いね!」
........
「しゃ、しゃべったぁあぁああぁぁぁああぁあぁあ!」
僕らは某ハンバーガー店のCMのように叫んだ。
「普通はみんなおろおろしてたり、死んでるとかそんな感じなんだけど、君たちは楽しそうにお話してたからつい!」
これは主人公補正なのか?確かに自分の人生の主人公は自分だが、普通死んでるはずの場面で生きているということは........
「ねぇ!」
めるにどつかれた。力強くないか?
「何?今考え事してた」
主人公補正かかってるんだったら、そう簡単に死なないはずだ。
「君たちになぞなぞをするね、当たればいいことはずせば、悪いことが起こるよ!」
大雑把過ぎないか?いいこと、悪いことってどんなことだ?内容がとても気になるが、当てるしかないか。
「お願いします」
「タメでいいよ!じゃ、いくよ!「最初は4本足、次に2本足、最後に3本足の生き物なんだ!」」
こらぁ知っとる!わしゃぁ知っとる!答えはこれなはずだ.......きっと。
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