第8話
今日も朝早く起きました。
ご飯を手早く食べて、外に出て…
仁王立ちするロサに会いました。
「何してるんですか?」
「今日も行くんだろ。俺も行く。」
そう言って、私の手にある荷物をふんだくります。
「結構な力仕事ですよ?」
「お前にできて、俺にできないわけないだろ。いいから連れてけよ。」
これは引く気がなさそうです。連れていくことにしました。人手が多い方がいいですしね。
並んで歩きながら、ロサと話をします。
昨晩の鳥のシチューは美味かったけど肉が足りない、鬼婆(母様)が怖い…など。
最初はあんなに威嚇してきたのに、随分懐かれたものです。
麓も街につくと…
「ちびっ子が彼氏連れてきたぞおおお」
「あ?なんだって!?どこのどいつだ!?」
「ちびちゃんにはまだ早いわー!!」
阿鼻叫喚です。説明するのに一苦労しました。ロサは知らない人にいきなり囲まれ、目を白黒させています。
街の人達にもみくちゃにされながら、崖の上のお店にようやく着きました。
「『パナケイア』?」
「私のお店です。見た目は良くても、中が酷いので気を付けてください。」
そう言ってからロサを中に入れました。
「え、なにこれ廃墟?」
「の、ようなものです。これを来年までに、お店に仕立てあげます。」
「…間に合うのか?」
そんな事言われても、やるしかありません。
返事の代わりに、腕捲りをし、私は掃除に取り掛かりました。ロサはそんな私の姿を見て、それ以上は何も言わずに、ゴミ袋を持ちました。
拝啓 3番目の姉様へ
その後、彼はゴミ袋に可燃ごみも不燃ごみも一緒に入れました。選別が大変でした。
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