第7話
こんばんは。シャロです。
お店から家に帰りました。
薄暗い中、元パンツ一丁のロサ君が、庭でうろうろしているのを見つけます。
「どうしたんです、そんな所でうろうろして。風邪をひきますよ。」
私に気付いて、急ぎ足でこちらに向かってきました。
「暗くなっても、帰ってこないから。」
なるほど、心配してくれたみたいです。
「お店の準備をしていて、遅くなったんです。」
硬い表情が少しだけ和らいだ。
でもすぐに不満げになりました。
「なら、なぜ俺を連れていかない。」
「行きたかったんですか?」
「そうじゃなくて…」
不満げな表情のまま、何か言おうとした時。
ぐぎゅるるるるるるる…
「お腹すいたんですね。」
ちょっと笑ってしまいました。
「お前が遅いから待ってたんだろ!」
彼は頬を膨らまして、家に走っていってしまいました。
…ふと、月を見ると満月で…暖かく包んでくれるような光で、なんだか泣きたくなりました。
「おい!早くしろよ!鬼婆が怒るだろ!」
「誰が鬼婆よ!?はっ倒すわよ!!」
その声に涙が吹っ飛びました。
微笑み、賑やかな方へと、私は歩いて行きました。
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