第2話

 皆さん、お久しぶりです。シャロです。

 3番目のお姉さんが修行に出てからほどなくして、母様から、もうお前が魔法を使える日は来ないから、おまじないの力を伸ばし、大事にしていきなさいと言われました。


 それからは、できるおまじないの種類を増やしたり、強めたり。薬術の勉強をする日々でした。魔女のお仕事は何一つできないまま。


 それから、10年。16歳になりました。あと一年で、普通の魔女なら修行に出ます。しかし、私は近くの海の見える街で、おまじないと、薬術の店を開くことになっています。私に、接客なんてできるのかな。意地悪なこと、されないかな。笑われないかな。

 不安が胸の内を走り回っています。


 そんなある日、川で砂金を拾っていると、川の上流から大きな桃が流れてきました。

 とても美味しそうな桃だったので、拾ってお家にもって帰りました。


 母様に見せると、


「どこからそんな得体のしれない桃を持ってきたの!!元も場所に返してらっしゃい!」

 というので、翌日川に流しました。


 今日も川で砂金を拾います。すると、黒いフードを被ったおばあさんがこえをかけてきました。


「可愛い娘さん。りんごはいらないかい?甘くてとってもおいしいよ?」


 本当においしそうだったので、貰いました。


 そして、砂金拾いを終えて、お腹がすいたのでリンゴを食べようとしました。すると…。


 ポン!と音をたてて、りんごが男の子に変身しました。


 拝啓 3番目のお姉さまへ りんごって、男の子に変身するのですね。

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