第1話 10年後のぼく。③


「何それ。どこの国を探してもハルトを採用してくれる会社は無さそうだね」


「それなら自分で会社を造るよ」


「お前は今、世界がどうなっているのか知らないのか!各国の大手企業は世界の覇権をかけて戦をしているんだぞ!その戦いは100年以上も続いている!この戦いを制した会社が、世界のすべてを得ることができる!だから俺たちは早く参戦して、功績を残し成り上がらなければならない!仲間集めをするために時間を使うより、大手企業に入り、力をつける方が近道に決まってる!そして何より報酬が高く安定している!」


坊主頭の声は店内に轟き、他にいた客も静まりかえった。

その静けさに物怖じするも女の子は会話を進めた。


「…あと一つ言うと、私は就活をやってて楽しかったよ」


「なんか君が内定をもらえる理由がわかった気がするよ」



就活話はいつの間にか終わり、5人で馬鹿みたいな話を永遠にしていた。



「そろそろ帰ろうかな」


その一言を待っていたかのように次々と帰り支度をはじめ店を出た。




次の日、ぼくの人生は大きく動き出す事になる

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