1 きっかけの話
はじめまして。僕の名前は
……僕の声、聞こえてたかな? あ、うん、認知はできてるようだね。どうぞ、そこにかけて。それとも君がこっちに座る? 好きなほうでいいよ。そこでいい? 声を出すのはつらい? 億劫かな。そうだな、じゃあ、僕が何か問いかけたとき、ノーだったり答えがわからないときは、何もしなくていい。でもイエスだと思ったら頷いてほしい。頷くだけでいいんだ。じゃあ聞くよ。できるかい? ……ありがとう。すごく助かるよ。
はは、お互いはじめましてで緊張するね。僕はとってもしてる。君は? ああよかった、僕だけじゃなかった!
ん? この部屋が気になる? ここは僕が使っている部屋だよ。ひとり暮らしワンルームみたいだろう? あれ、頷いてくれない。うーん、じゃあ、……学校の保健室みたい、じゃない? あ、やっぱり君もそう思う? 僕としてはもう少しごちゃごちゃと物を置きたいんだけど、お許しが出なくってね……。そうだ、今日はもう時間が尽きているからあれだけど、次回はコーヒーを淹れておこう。とっておきのを用意しておくから。楽しみにしていてほしい。
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