第10話
「あ、そうだ、今日なんだけど試験前最後に古林先輩が親善会と称して飲み会するらしいんだけど、みんな行く?」
みんなの集中が切れた頃合いを見計らって、実花さんが提案する。
「明日は俺0コマだから、全然大丈夫だけど」
「昼から1コマあるけど、行けるよっ」
「私は明日自学とレポートの提出だけだから、参加できるけど武くんはどうする?」
大学生のうちに飲みニュケーションを覚えておくと、社会に出た時迷いなく上司に良い酒を注げられるし、ハタチになったら皆と色んなお酒を飲み交わせるようになるから、もちろん行くに決まってる。明日は俺だけ2限から全部フルコマ…? ハハ、そんなの気にすんな! 明日行けば試験前のコマは全部履修済みになるのさ。
『もちろん、みんなが行くなら俺も行くよ!』
こうして、夜から明日にかけて地獄のフルコースが確定したのである。
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「お、新井と安原にテルとタケシか! 4名プラスだから今いる奴らで23人だな」
安原さん家を出て解散し、道具を置いて再び集合して居酒屋に足を運んだ。中はもう既に満席に近い状態で、2年生で書記の美扇咲真先輩-みおうぎさくま(呼び名はさくま先輩)-が点呼を取っていた。
中には見知った仲間も参加しており、今日も今日とて楽しい飲み会になりそうだ。一旦女性陣と別れ、同学年で趣味が合う君津駿紀-きみつしゅんき(呼び名はシュンキ)-と、ひとつ年上だが同学年の頼れるお兄さんこと田嶋晴人-たじまはると(呼び名はインド)-と合流した。
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