けものと獣
ibuki
序章 セルリアンハンター①
「リカオン!まだ、練習は終わってないぞ!」
「そんなこと言っても、もうヘトヘトで体が動きませんよぉ…」
大きな熊手を木に立てかけヒグマは小さいため息をついた。最近、セルリアンの様子がおかしい。前までは、ただ輝きを食べるという本能のもとにフレンズに襲い掛かってきていたのに、あの日を境にそういう事が全く無くなった。それだけではなく近頃は私達が近づくだけですぐに逃げてしまう。まるで知性があるような行動をとるセルリアンにヒグマは一抹の不安を抱いていた。彼女がそんな事を考えているとは露知らずリカオンは同じセルリアンハンターのキンシコウに自分の課したハードな練習に不満を漏らしていた。
「はぁ…ヒグマさんの考えた練習メニューきつすぎですよぉ…」
「まぁまぁ、これもあなたに強くなってほしいとヒグマさんが考えに考えたメニューなんですよ?」
「そうは言ってもこうキツイと体がもちませんよぉ…」
リカオンの疲れ果てた姿を見て、ヒグマは休憩をとることにした。
「二人ともおつかれ。少し休憩しよう。」
二人は少し驚いたような顔をした。
「あら、意外と休憩を取るのが早いですね。」
「意外ですね。ヒグマさんがこんなに早く疲れるなんて。」
まるで珍しい物を見たように話してくる二人にヒグマは苦笑いをうかべた。
けものと獣 ibuki @LCkuma
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