第67話 ぬっぺらぼう

肉を保管してある倉庫には絶対に入るなと言われていた。ある朝、店主が倉庫に入っていくのをつけてみた。うまい肉をどこから仕入れているか気になったからだ。暗い隅にぶるぶる震える肉塊がいて、店主は迷いもなく牛刀を刺し入れて肉をこそぎとっていた。肉塊はげらげら笑った。その店を辞めて十年経つ

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