第68話 声

消防士になって3年経つ。ある日、ビルの4階から出火。燃え広がり、フロアが火の海になった。要救助者はいないはずだった。はしご車から放水していた俺は黒煙の中から声を聞いた。助けて。たすけて。副士長に突入の可否を問うと、絶対に入るなという。鎮火後、副士長は言った。ばけものの声なんだよと

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