1-2

「翼様。お依頼は勿論受けさせていただきますけれど、懲らしめるとは具体的には何を?」


「えっとな~特に考えてない!」


「そう言われましても·····」


「何かいい案無い?俺なんも浮かばい」


「そうですね。でしたら先ず私が翼様のご両親がどのような方が見てから決めるという案はどうでしょうか?」


「おっけいおっけい~」


翼様は空返事で答えた。私がこの案を出したのは、やはり翼様のご両親はそんなに悪い人では無いんじゃないでしょうかと思ったからです。

その証拠に翼様は明るく真っ直ぐに育っているから。


「どこに行けばご両親に会えますか??」


「母親だったらすぐ近くの病院で働いてるからすぐ会えると思う。親父は今どこにいるか分かんね」


「わかりました。では直ぐに病院に向かいましょうか。」


10分ほど歩いたところに翼様のお母様が働いている病院に着いた。そこは、この街で唯一の救命病棟だった


「翼様のお母様とても優秀なお方なんですね…。」


「まぁ、仕事はね。」


「取り敢えず、中に入ってみましょうか」


私達は病院の中の受付に足を運んだ


「すみません。三國さんという方はこちらで働いていますか?」


「三國さんでしたら、今ICUで処置中です。何かご用でしょうか?」


「私、翼くんの友達で·····少しお母様とお話がしたいのですが」


「少々お待ちください·····。」


受付の人は何か電話で話している。話し相手は多分、翼様のお母さんでしょう。


「なんて言うだろな~帰ってくださいとか言われそうだけど。」


「そうですか?私はあってくれると思っていますが·····」


翼様は今日1番の暗い顔をしている。やっぱりお母様は酷い方なんでしょうか…そう考えてると


「あと少ししたら降りてこられるそうなので良かったら突き当たりにある相談部屋で待っていて貰ってもよろしいでしょうか?」


「分かりました。ありがとうございます。」


私は事務のお姉さんにペコリと頭を下げて

指された場所に行く


「良かったです。お母様会ってくれるみたいで」


「暴言吐かれるかもな~、でも外面はいい人だから。」


相談室で座って待っていると

(コンコン)


「お待たせしてごめんなさい。翼の母です。あなた、本当は翼の友達じゃないわよね?」



ーーーーーーー続くーーーーーーーー

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