第26話 恐竜打線2021

 スタートこそ好調だった我らが中日ドラゴンズ。いま波に乗れないのは、やはり打線の不調に原因があるのでしょう。ピッチャー陣はよく奮投していると思います。


 先日の試合で、権藤さんが解説しているのを聞いて、あまりにも的確なコメントを連発するので聞き入ってしまいました。


 その権藤さんのセリフのひとつに「円陣なんか組んだってねぇ。どうせ『センター中心に狙って行け』とかそんなんでしょう」と、くさしていたのですが、この"バッティングはセンター返しが基本"という教えを僕が最初に目にしたのは、落合博満・元中日監督の『落合博満 バッティングの理屈』というご著書の中でのことでした。


 僕はこの本を購入したものの、最初の方だけ読んで終わっていたのですが、「今の中日を浮上させるヒントが眠っているはず!」と、ふたたび手に取りました。まだ読み終わっていませんが、ドラゴンズの選手の皆さんには、ぜひともじっくり読んでいただきたいです。


 全部を取り上げたからと言って一遍に変わることは出来ないですし、時間も掛かります。なので、一部分、「これは!」と思った箇所に付いて書きます。『バッティングの理屈の』のP109~P113までに該当します。


 落合さんは「上半身のパワーなど、たかが知れている」とおっしゃっています。それは、「椅子に座ってバットを振って見れば分かる」とも。たしかに、それではとてもバットを力強く振れないですよね。


 いまの選手は上半身と下半身が同時に動いてしまう例が多く、これではボールが視界から消え、正確なインパクトが出来なくなってしまう、とのことです。

 ワンバウンドのフォークに手を出してしまうのは、始動が遅くてボールを見極める時間が短いからだそうですが、上半身と下半身が一緒に動いてしまうのもその原因だそうです。


 あと、動いているボールを手でつかまえに行く感覚が必要なのですが、いまのバッターはグリップをピタリと止めていることが多いとも指摘されています。昔のバッターは手をよく動かしていました。


 スポーツトレーニングと言うと、真っ先にウエイトトレーニングを思い浮かべますが、「遠くへ飛ばすのは上半身の力ではない」ということを踏まえると、からだのしなやかさ、協働力ということになってくるのかなと、再確認させられます。


 キャリステニクス(自重トレーニング)による肉体機能の向上は、疑いようがないと個人的には思っています。



 

 



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