第25話 バタフライ効果とバターフライ高カロリー
「バタフライ効果」という言葉は、映画やゲームの設定で使われすぎて、クリシェになってしまった感があります。これとまったく同じではありませんが、似たような日本の言葉で「風が吹けば桶屋が儲かる」があります。
バタフライ効果は、ブラジルでの蝶のはばたきが、めぐりめぐってテキサスで竜巻を起こすかも知れないという初期値鋭敏性を寓意的に表現したものです。
「風が吹けば~」についての経緯は省きますが、こういう「その時のささいな現象がキッカケで、後々のあのような大きな結果が生まれた」というお話はすごく好きです。
どのようなメカニズムで、最初に投じた一石が波紋を広げるのか、誰にも気づかれずにかき消されるのか、研究の余地があるでしょう。
SNSのインフルエンサーには、すでに何百万人ものフォロワーがいるので、この場合の蝶のはばたきとは異なるのかなと感じます。
有名人が発言した、無名人が発言した、にかかわらず、その発言の内容如何でバタフライ効果は起きるでしょう。私見ですが、たとえばりんごだけの樽の中に、一本だけバナナが入っているようなシチュエーションです。
ファッションでも、街中であまり見かけない組み合わせ、色のコーディネートをしている人がいたとして、それを見た人が真似して、またそれを見た人が真似してと、ドンドン連鎖的に増えていくことが予想されます。流行の車もそうでしょうね。
トーク番組でバズる内容も基本的にこれで、Aという単語が出たときに、だいたいBとかCとかオチが決まっているようなものを繰り返されると受けは悪いのですが、初めて見るような組み合わせ、XやYやZが出てくるとバズる訳です。
ただ、そうも上手くはいかないのが、最初のフリの部分であるワードがそもそも認知度が低かったり、あまり人々の関心を引くものでなかったりすると、このようには行きません。
わらしべ長者にも似たような法則を感じますが、自分を取り巻く環境が変わっていく様は、個人的にすごく面白いと思っています。コロナ禍で空気や海が綺麗になったと聞きますし、平均気温も下がったというようなホントか嘘か分からない話も耳にします。
諸葛亮孔明は天気さえ操ったと言います。ある法則通りに人々が動けば、自分の望む天気状況を生み出せるというような奥義があったのかも知れません。
バタフライ効果はよい連鎖を生み出す最初の一手にふさわしいですが、バターフライ高カロリーは、健康を損なう躓きの一歩となるでしょう。
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