第13話 四姉妹のお茶会再び


 食事も終わり、ノーレン御姉様の部屋へ集合です。




 食堂から出る時にお母様が




 「フレア、今日はお買い物を行くお約束になってたけど、ローランが来るから明日にしましょう。」




 そうそう!ローラン様が来るんでした!




 「分かりました。」




 さて、御姉様方が待っている部屋へ向かうとしますか。












 ノーレン御姉様の部屋に行くと、既に三人とも座ってました。




 「待ってたわよ。お入りなさい。」




 ノーレン御姉様は紅茶を飲んでます。アンナ御姉様とリリアン御姉様はニヤニヤしてます。




 「フレア!昨日は凄かったじゃん!ローラン様にお姫様抱っこしてもらって!あんたを抱っこして颯爽と歩く姿は格好良かったわ~」




 やはりそのことですか···。まあ冷やかされるのは覚悟で来ましたが!




 「リリアン御姉様言わないで下さい!恥ずかしかったのですから!」 




 アンナ、リリアン御姉様はニヤニヤしてますが、ノーレン御姉様はその場面を見てなかったようで(男性陣に囲まれたから)キョトンとした目をしている。




 「そうみたいね。私は見てなかったけど、見たかったわ。」




 いやいや。見なくてよろしいですわ!




 「フレアは何でお姫様抱っこされたの?」




 「それは、わたしが香油の匂いに酔ってしまって。ローラン様が連れてってくださったの。」




 「えー!それだけでお姫様抱っこー?」




 リリアン御姉様、わたしもそう思います。




 「私も歩くと言ったのですが、聞き入れてもらえずで···。」




 「フレアは愛されるわね~。羨ましいわ。」




 アンナ御姉様がため息をついた。




 「フレア、ムーフォンス王子様のことなんだけど。」




 来ました!本題(ノーレン御姉様の)!




 「まさか、貴女に結婚の打診がきてるなんて思っても見なかったわ。」




 「···私もです。」




 ムーフォンス王子様は本当にロリコンになってしまったのね。




 「でも、薄々フレアに気があるのかなとは思ってたけど。昨日はやっと話出来るようになったのに、フレアのことばかり聞いてきたし。」




 ······。興味を持たれたかもとは思ってけど。


 そう言えば女のバトルに勝ったのですね!




 「ノーレン御姉様、ジャンヌ王女と、ルルカ王女と揉めてましたが大丈夫でしたか?」




 ノーレン御姉様はクスリと笑い






 「大丈夫よ。キャンキャン言ってたけどね。王女様のくせにみっともないったらありゃしないわ。どっちかが正妃になっても私の敵ではないわ。ふふふ」




 ノーレン御姉様、悪代官みたいな顔になってます!しかもかなりの自信です!確かにノーレン御姉様の手にかかればほとんどの男性は御姉様にイチコロになるでしょう!




 「でも残念だわ。夜のお誘いを断られてしまったわ。。ムーフォンス王子様と楽しい夜を過ごしたかった。まあ、お二人の王女様がいるからどっちにせよ無理でしょうが。」




 夜のお誘い···。まさに肉食系ですわ!




「あっ、勘違いしないでね。誘ったのはムーフォンス王子様が初めてよ。そこまで節操なしではないわ。」




 ····すみません、ノーレン御姉様。ちょっとビッチと思ってました。




 「自分から誘わなくても、向こうからくるから。ふふふ」




 やはり···ビッチですか?




 「ノーレン御姉様はモテますものね。私も昨日も頑張りましたわ!ランベルト王子様と一緒に三曲ほど踊りましたわ!」




 アンナ御姉様も頑張ってますね! 




 「アンナ御姉様!やりましたね!」




 「でも途中から例の二人の王女様がきてからあまりお話が出来なくなったわ。ノーレン御姉様のお話だと、どうやら負けたからこちらに来たみたいね。」




 アンナ御姉様は思い出したのか嫌な顔をする。




 「あら、ごめんなさいね。」




 本当にごめんなさいとは思ってない表情で謝るノーレン御姉様です!




 あとは、ノーレン御姉様もアンナ御姉様も、お父様に婚約の話をしてもらえるってことで、ご満悦な感じでした。




 そんなとき、リリアン御姉様が思い出したように




 「そう言えば、昨日の夜会にお父様はヴィアインをパートナーとして連れてきてたわ。」




 ヴィアインはお父様の妾の一人で、常にお母様を目の敵をしてる人物。しょっちゅうお父様がいない時にお母様をイビりに来てる。(普通反対だと思うけど。)お母様がお父様に貰った髪飾りとかアクセサリーとかを「頂くわ」の一言で持って帰るという非常識で傲慢な人だ。ただ妾の中では一番見た目も良く、外ヅラがいいのでお母様が夜会を出席しない時は大体ヴィアインを連れてっている。大方、ヴィアインの方から連れて行ってと言われねだられているのでしょう。




 お母様はあまり人前に出るのが好きでないみたいで、夜会やパーティーはほとんど参加してないようです。昼間にされる、貴族夫人主催のお茶会やサロンはお呼ばれしたら行ってますが。なので夜会は、ほぼ妾のヴィアインがお父様のパートナーとして参加している。その為、お母様の顔を知らない人はヴィアインを正妻と勘違いしてる輩も多数いる。 だからか、自分が妻達の中では一番と勘違いしているのだ。




 『ばかな女』としか言い様がないです。




 おっと、話が反れましたね。


 昨日の夜会も多分行かないとお父様に言ってたのでしょう。ですがお母様の気分が変わったのか私達と一緒に夜会へ。




 リリアン御姉様曰く、リリアン御姉様が夜会でいろんな男性を物色してたらしいのですが、その時にお父様がヴィアインと入ってきたらしい。リリアン御姉様としたら、なんで妾と?と思ったみたいなのですが、お母様はお父様には今日の夜会は行かないと言ったからと言われて納得したらしい。


 だからお父様達をスルーをしてたらしいんだけど、お父様がこっちに気づいたらしい。


 それもそのはず、お母様はとても目立ってましたから。衣装が凄かったのです!ノーレン御姉様に匹敵するくらい!(フレア視点比)お母様はいつも控えめの衣装です。肌はほとんど見せないような服ばかり。とは言え大きい胸は分かりますが。


 それが昨日の衣装は背中の部分がざっくりと開いてて、肩、腕も丸出しで、おっぱいの部分は横に少しはみ出してる状態。ドレスの色は銀色でとてもセクシーなドレスとなっている。


 そんなドレスを着るお母様は初めてですが、お母様の幼なじみで服屋さんをしてる方がデザインも手懸けてて、お母様に是非夜会で着て宣伝して欲しいと言われたらしいのです。悩んだ末、急遽昨日の夜会に着て行こうと思ったみたいです。




 普通ドレスにはコルセット着用はしますが、お母様には必要性を感じません。


 六人も産んでるのに、ウエストもキュット絞まってるし、お腹も出てなく胸もボインボインなんでナイスボディーなんです!


 顔は平凡でも、常にニッコリ微笑んでいてふんわり雰囲気の上、色も白くて開いた背中がセクシーで男性の本能が擽っていたのだと思う。


 お母様が、ダン·フィン·アンドリエの正妻だと知らない若者が周りを囲んでいたし、もちろんその事も知ってる人も一夜を共に過ごしたいと思い積極的に話掛けていたと言う。何せこの国の人達は性には解放的ですから····。






 「お父様ったら、お母様が男性陣に人気なのを見て直ぐさま側に来て周りを牽制してるのよ~。」


  リリアン御姉様は思い出したのかクスクス笑いながら言う。




 「そしたらお母様がパートナーをほっといてはいけません!こちらは大丈夫ですからヴィアインと一緒にいて下さいって言ってさ~」




 今度はケラケラと笑い始めた。




 「まあ、周りの男性陣は色めき起ってさ!『ダン宰相の妻』と分かっているのに凄いお母様にアプローチしてた!お父様ったら、その様子をちょっと離れた所から見ていて凄い目で睨んでたわ!あの人達、お父様を敵にまわしてるわね!きっと!」




 確かにお父様を敵に回しましたね!きっとお母様を妾と勘違いしてたのかと!昨日のお母様は物凄く魅力的でしたから!


 やはりお母様はお父様に愛されてるんですね!




 「それでお母様は誰かに乗り気になった人いたの?」




 アンナ御姉様も興味深々です!




 「かなりしつこい人いたけどかわしてたわ。あと、強引な人もいたわ。これはヤバいかもって思ったら、フレア倒れた事件よ!」




 私が倒れたのが事件扱いになってます···。




 「あの時のローラン様は凄く焦ってて、フレアをお姫様抱っこしたままお母様に『急に倒れた!』って言って。どうしたらいいか、あたふたしてたわ。」




 「そうね。あの時のローラン顔、真っ青だったわね。」




 ノーレン御姉様も見たのかあ。かなり大騒動になっちゃったんだ。ローラン様にもかなり心配かけてしまったわ。




 「私はムーフォンス王子様とホールで踊ってたけど貴女の騒動で全部踊れなかったわ。凄い勢いでそちらに行ったから。」




 それはすみません。ノーレン御姉様。




 「ムーフォンス王子様もグッタリしたフレアを見て『どうしたんだー!』凄い剣幕で言ってたわ。」




 「まあ、お母様がフレアを見て『大丈夫です!』って言い張って、ローランと一緒に先に帰ったんだよねー。」




 そうでしたか。かなり私も疲れてまして···お騒がせしてもう訳ごさまいません。




 「それでお母様に群がってた人達が居なくなったから、またいい男を物色することにしたわ。」




 リリアン御姉様···。




 「そして見つけたの!」




 え?見つけた?




 「見つけたって、リリアン貴女いい男見つけたって言ってるの?」




 ノーレン御姉様は驚いた顔してリリアン御姉様に詰め寄る。






 「ええ。彼と別室で···ムフフフ。」




 リリアン御姉様、笑い方が怖いです。 


 しかも別室でって···。聞くのが怖いですが




 「別室で何を?」




 「決まってるじゃない!もう、言葉責めと◯◯◯でイッちゃいまくりだったわ!」




 リリアン御姉様···貴女は10歳ですよ。何やってんの!


 私がプルプル震えてると




 「フレア、勘違いしないでね。私はまだ生娘だから。」




 えっ?ですが、イッちゃってるとか言ってますが···。所謂前戯ってやつですね。


 ちょっとホっとしましたわ。




 「あら、貴女まだなの?お子様ね。フフフ」


 ノーレン御姉様は既に10歳で男の子をはべらしていましたね···。




 「その様子だとあと少しで大人になるわね!」




 アンナ御姉様まで···




 その後の会話ははっきり言って下ネタトークでしたわ。




 ノーレン御姉様は◯◯が感じるだの、男は×××したら落とせるだの、アンナ御姉様も負けじと色々言ってました···。


 私以外の三姉妹は下ネタトークでこれまた多いに盛り上がりました。


 私も、もちろん男性の喜び所も知ってますし、女性の感じる所も知ってますが、八歳で男性経験のない(当たり前)が参加する訳にもいかず黙った聞いてました。


 そして女性の闇の部分を知りました···。


 男性のテクニック評価とか(かなり辛口でしたわ)、アレの大きさとか、キスが下手とかもろもろ·····。




 前世の私もいろんな人に品評されてたのかな···(遠い目)




 そして私は、ローラン様が来るまでひたすら御姉様方の下ネタトークを聞かせれました。


 

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