第39話 あまりてなどか 人の恋しき

『先生、先生、こんにちは…。あれぇ、どうしたんですか?懐かしい写真を持っていますねぇ。『N&S』結成時の写真って…』

『あぁ…これかぁ、懐かしい写真だよぉ。久しぶりにアルバムを整理していたら、大和と遠藤と一緒に撮った写真を探してねぇ?懐かしくなって見ているんだぁ。』

『えぇ?遠藤さん?って…』

『昨日なぁ…ちょっと、夢を見てなぁ…。忘れていたバンド仲間でベースを担当していた遠藤を思い出したのさぁ。』

『私も知っているのかなぁ?遠藤さん?って。』


『おぉ〜い、元気かい?神様だぞぉ?忘れていたねぇ?』

『げぇ、その声は…』

『あぁ…最悪だなぁ…』

『おいおい、神様を悪くいうなって…今日は2人、いやぁ、3人かぁ…が忘れていた、遠藤君の事を思い出してもらいたいなぁ…っと思ってなぁ…。』

『それにしても、『N&S』のバンド仲間を忘れるとはあまりにショックだったみたいだなぁ…?先生は…まぁ、やむを得ないかもなぁ…。あの事故はあまりに無惨過ぎたからなぁ…でも、そろそろ、償いと罰を与えなきゃな。』


では、早速…

『えぇ?ここは何処ですか?』

『あれぇ、ここの場所を忘れてしまったかい?』

『先生は忘れてはいないよなぁ…?』

『えぇ?何処ですか?』

『おいおい、マジかぁ?すっかり忘れてしまったかぁ…あぁ…そうだった。記憶を消去したんだった。ゴミ箱にあったはずだなぁ…。あぁ…あったあった。よし、記憶をよみがえったかなぁ?』

『あぁ…ここは、遠藤君が交通事故にあった交差点だぁ!やめて、やめてよぉ…そんな、そんな事があったなんて…記憶を消してよぉ!!』

『おいおい、あれから、8年以上経過して、大和や雪、遠藤君までを自分の人生から無いものにしようとしたよねぇ?』

『先生はこう言った事を覚えているかい?『小説家』として、成功した時は記憶を戻して仲間とやり直すって?』

『あぁ…そう言えば…そうだったかも…』

『だから、遠藤君、大和君、雪さん、久美ちゃんの記憶を消去した。しかし、久美さんは瞬ちゃんの記憶だけは残ってしまった。それが、不幸か幸せかはわからないが今に記憶がよみがえってしまった。これが一つ目の試練だけど…どうする?見れるかい?それとも、見ないで忘れるかい?』

『見ます。見なければ前に進めないから…』

『稲村さんはどうする?』

『見るわぁ…。見なければ、先生と幸せになれないから…』


『あれぇ、向こうから誰かくるねぇ?』

『あぁ…本当だぁ。大和、雪、遠藤、私と先生だぁ!私は若いなぁ…高校の制服来ているなぁ…。』

『いやぁ、まさかな雪達がくるとは驚いたなぁ…まさか、夜のダイブハウス。最後の出番なのに…親は大丈夫なのか?それに、未成年は補導されるからなぁ…気をつけないと…。次回からは制服はNGなぁ…』

『だって、大和が制服姿が見たいって言っていたじゃん?それに、大丈夫だよぉ。私の家でテスト勉強すると言って母親から久美の家に連絡してもらったから。大和の事は母親も大好きだから、一緒に行きたかったみたい。それに、駅まで迎えに来てもらうから大丈夫ですよぉ。それにしても、バンドのみんなが見送ってくれてうれしいなぁ…。』

『そりゃ、大和王子が雪姫を駅まで送るのが使命ですから…。』

『それにしても、大和は良かったなぁ…雪と知り合いになってなぁ…まぁ、たまたま、遠藤が家庭教師で雪の先生だったからなぁ…こんな綺麗な人と知り合いになるとはなぁ…。』

『ありがとうなぁ。遠藤。』

『やめて下さいよぉ。大和さん。たまたま、文化祭でバンドデビューを伝えただけですよぉ。ポスターを見たら、雪ちゃんが大和さんに一目惚れして、逢いたいって…それがきっかけですよぉ。』

『そうなんだぁ…。もう、遠藤さん、それは言わない約束じゃないですか…。もう、女の子紹介しませんよぉ。』

『えぇ?ごめん、ごめん。』

『冗談ですよぉ。本当に真面目だなぁ…。

相変わらず、度が強い眼鏡かけているなぁ…。』

『それにしても、遠藤は秀才だからなぁ…うちの馬鹿な大学の中で唯一まともな法学部で秀才でベースを弾けばキレキレで最高だからなぁ。』

『いえいえ、私の方こそ、大学では有名な大和さんと坂浦さんのバンド仲間に入れてもらって、うれしいですよぉ。』

『本当かぁ?ありがとうなぁ…。』

『もちろんですよぉ。坂浦さんの歌声は素敵ですし、大和さんのギターはプロ並みですから…それに、ふたりともイケメンなのに…優しく仲間に入れてくれて最高ですよぉ。勉強ばかりの学生生活に嫌気がさして息抜きにベースを買って練習していたら、弾きたくなって…『バンド仲間募集!』の貼り紙で人生が変わりました。ありがとうございます。』

『そっか?まぁ、そう言ってもらってうれしいけど…このレベルはかなりいるぜぇ!なぁ…瞬。』

『確かになぁ…プロのレベル程ではないなぁ。』

『それにしても、瞬ちゃんは久美ちゃんと相変わらず仲が良いなぁ…』

『本当ですねぇ…うらやましいなぁ…。あぁ…そう言えば、久美ちゃんが好きだったよなぁ。大和さん、やめて下さいよぉ。あれは過去の話ですよぉ。』

『おい!稲村。』

『どうしたのぉ?大和君。』

『あのさぁ、もしも、瞬ちゃんがいなくなったら、遠藤と付き合いたいと思うかぁ?』

『今は瞬ちゃんと付き合っているから、付き合えないけど…』

『おい、稲村、もしもの話だよぉ。』

『まぁ、瞬ちゃんがいなければ…付き合うかなぁ。』

『おぉ、良かったなぁ…遠藤!可能性はゼロじゃないぞぉ。良かったなぁ…。』

『なぁ…稲村、もしも。この先、遠藤が弁護士なんかになって有名になったら、瞬と付き合うかぁ?』

『えぇ?それって?遠藤君と付き合って欲しいみたいじゃない…まぁ、可能性はあるかなぁ…』

『良かったなぁ…。遠藤!』

『おい、大和、何を企んでいるんだよぉ。久美ちゃん行くよぉ!』

『大和!早いよぉ…もう、待ってよぉ。おいて行かないでよぉ!』

『雪は遠藤君と一緒に行くからねぇ。』

『あぁ…大丈夫だぞぉ?遠藤、雪を頼むなぁ…。』

『相変わらずですねぇ?大和さん。』

『本当に…馬鹿でしょ?』

『いえいえ、大和さんは人気者ですが雪さん一筋ですからうらやましいですよぉ。』

『そっかなぁ、それを言うなら、久美ちゃんと瞬ちゃんの方かなぁ。久美ちゃんの一目惚れだからなぁ…今では、瞬ちゃんも一途みたいですけど…。でも、女性には人気があるからなぁ…どうなるかなぁ。久美ちゃんが傷つかなければ良いけど…瞬ちゃんは一直線の性格だからなぁ。恋を忘れなければ良いけど…』


『何かあのトラックすごい飛ばしていますけど大丈夫ですかねぇ?』

『あぁ…本当だねぇ?ああいう車が事故を起こすねぇ?』

『ですよねぇ?』

『あぁ…ところで、雪さんの家は近いですか?』

『相模大野だけど…知っている?』

『いやぁ、わからないですよぉ?いつもは、下北沢のライブハウスで練習しているので、町田のライブハウスに来たのも初めてですし、相模大野は初めてですよぉ。』

『そっか、そう言えば、遠藤君はお金持ちだもんねぇ?お父さんは弁護士だからねぇ?』

『まぁ、確かに、弁護士だから、お金持ちではあるかなぁ。』

『それにしても、よくバンドを組むのに反対しなかったねぇ?』

『あぁ…父親も大学ではバンドを組んでいたから、理解があるんですよぉ。当時は、『イカすバンド天国』という番組がやっていたらしく、『X』や『イエモン』などが流行っていたみたいで、父親も結構、派手な衣装をして、大学4年の文化祭まではバンド活動したみたいです。だから、大学4年までバンド活動を許してもらっていますけど…法科大学院には進む事が絶対条件です。』

『そうなんだ…大学を卒業しても法科大学院に進むんだねぇ?すごいなぁ…。』

『いえいえ、親の弁護士事務所を引き継ぐだけですって…』


『おい、この先だよなぁ?大野は?』

『そうだよぉ。16号を越えたらすぐだよぉ。』

『そっか、なら、16号を越えた信号機の前で待ってるなぁ。』

『うん、わかった。大和待っててねぇ?』

『あいよぉ。煙草吸って待ってるよぉ。』

『あぁ…大和は煙草吸ってるねぇ?』

『本当…相変わらずよぉ。』

『よし、青になったねぇ?渡ろう…』

『えぇ?なんで、トラックが…』

『みんな、逃げろ!』

『遠藤君…ちょっと、後、後にトラックが…逃げて!!』

『えぇ?』

『いたぁ…もう、遠藤君が押すからいたぁいなぁ。』

『そうだよぉ。遠藤、みんなに謝れよぉ。』

『おい、遠藤、こっち向けよぉ。』

『えぇ?首がない…』

『ギャア〜!!』


『思い出したよぉ…。あまりにショッキングだったから、気がついた時には、みんな横断歩道の手前で失神して、気がついたら、病院の中にいたんだよぉなぁ…。

それに、大和は横断歩道を渡って、急いでみんなの前に来て、助けてくれたんだよなぁ。警察や救急車の手配や家族への電話など動いてくれたのに…』

『私達は遠藤君の葬式の後は遠藤君を忘れる事を神様に願ったわぁ。実際に、存在すら忘れていたわぁ。』

『本当のスタートはこれからだなぁ…。』


『あれぇ、先生の部屋に戻ったわぁ。』

『どうだった?忘れていた記憶を思い出すのは辛かったかも知れないけど…良かったかなぁ。』

『あぁ…はい。まだ、受け入れるのには時間がかかるとは思うけど…』

『そうだなぁ…。』

『あぁ…ちなみに、この映像は雪にも、記憶に戻したから、近いうちに連絡が入ると思うよぉ。では、またねぇ。』

『えぇ?神様、もう、行くんですか?ちょっと、ちょっと…あぁ…神様もいじわるだなぁ…。』


『ふぅ、今日は少し、1人になりたいから、先生、原稿持って帰ります。』

『あぁ…そうだねぇ?私も、少し、1人になるよぉ。又、連絡するねぇ?』

『はい。』


『あぁ…遠藤君の事、忘れていたなぁ…。遠藤君が生きていたら、どうなっていたかなぁ…今頃、弁護士になっていただろうなぁ…。いつもは、眼鏡をかけていたけど…バンドでベースを弾いていた時は度が入った眼鏡をかけていたなぁ…。そう言えば、何となく『TMN』に似ていたなぁ…。今は、『B'z』みたいになったけど…。それにしても、あんな最後は遠藤君も想像していなかっただろうなぁ…。あのトラックの先端に包丁を取り付けてあったとはなぁ…。』


『あぁ…遠藤君を忘れていたなぁ…。あの出来事がなかったら、俺達はどんな人生を送っていたのかなぁ…。俺と大和はバンドにのめり込んでいたかもなぁ。久美と雪は大学に入ってからも陰ながら応援していたかなぁ…。もしかしたら、バンド活動に参加していたかもなぁ…。雪と大和は芸能界に憧れていたから案外、テレビにも出ていたかもなぁ…。近いうちに、遠藤君の実家と墓参りでもしに行かなければなぁ。それを行わなきゃ…お互いにスタートラインに立てないよなぁ。よし、明日でも、雪と大和に連絡を入れなきゃなぁ。あぁ…そろそろ、仕事、仕事しなきゃなぁ!』

今日の百人一首は〜

『参議等〜浅茅生の 小野の篠原 忍ぶれど

あまりてなどか 人の恋しき』


20××年

『先生、遠藤君の手紙を借りても良い?』

『もちろんだよぉ…本来なら、久美ちゃんが先に読まなければならなかったけど…葬式の帰りに渡されていたけど…渡せずにアルバムの中に入れていた…。ごめん。その後、記憶がなくなったから…』

『確かに、あの時、仮に読んでいたら…たぶん、一緒に死のうと考えていたと思うなぁ。それに、先生が先に読んで苦しくなったでしょ?そんな先生の姿を見てしまったら、正直、読むのが辛いけど…読まないといけないでしょ?出来れば、読んでもらっても大丈夫?一緒に見てもらっても良い?少しだけ怖いから一緒にいて。』

『あぁ…もちろんだよぉ。俺も久美ちゃんの大切さを知ったからねぇ?』

『ありがとう。』

『それでは、読むよぉ。』

『稲村 久美様

お久しぶりですねぇ?

大学を卒業してから、5年が経過するねぇ?私は弁護士になれているかなぁ?

久美ちゃんに初めて出逢ったのは、私が大学2年の時に雪ちゃんの家庭教師をして数週間経過した桜の季節ですねぇ?

あの時は雪ちゃんのクラスメイトで桜を見ながら、雪ちゃんの家族と私と久美ちゃんと近くの公園で花見をしましたねぇ?

あの綺麗な桜と久美ちゃんの健気な姿を忘れる事がないかなぁ…

そう言えば覚えているかなぁ…花見をしながら、久美ちゃんからこんな話を私にした事?

『雪は良いなぁ…こんなにカッコいい家庭教師がいるなんてぇ?私なら、恋愛になるなぁ…。頭も良くてあの大学の法学部なら卒業したらエリート官僚又は弁護士だもんなぁ。好きになっても良いですか?』って告白した事。

私は正直、驚いたけど『まだまだ、可愛い妹のままでなぁ…。5年経過したら、付き合うなぁ…。』って、笑いながら返答した事。

それなら、私も本気にならなかったけど…手を握りながら、目を見ながら軽く頬にキスした事?

あれから、本気になりました。

あれからの数ヶ月は、試験が終わると雪ちゃんと久美ちゃんと雪ちゃんの母親と一緒にファミレスでご飯を食べるのが小さなイベントになりましたねぇ?

出逢う度に、『ほらぁ、来たわよぉ。未来の花婿さんが…』っと、雪ちゃんのお母さんも言ってましたねぇ?

最初はふざけて『あり得ない』からと言って、久美ちゃんを泣かしましたねぇ?

当時は、言葉とは裏腹に『好き』になってました。

しかし、私が大学でバンドを組んでいて、ベースを弾いている事を伝えて、『N&S』のポスターを渡してから二人は変わりましたねぇ?

バンドの練習をしているところに遊びに来るようになったねぇ?

まさか、雪と大和が付き合っている事を知って驚いたけど…それ以上に驚いた事は雪と大和、瞬と久美ちゃんが私抜きで楽しく逢っていた事です。

とはいえ、私が法科大学院の進学の為に勉強を始めてしまったからだけどねぇ?

私も『大丈夫だなぁ…。告白されたからなぁ…』っと呑気に構えていたからねぇ?

まさかなぁ…大学3年の文化祭にはすでに瞬と付き合っていたとはなぁ…

君は雪ちゃんと一緒に楽屋に来てくれましたねぇ?

私はてっきり、私に会いにきたと勘違いしていたけど…ショックでした。

でも、いつかは、取り返したくなりました。

用事もないのに…雪ちゃんと大和を通して、久美ちゃんを呼んでもらう口実をしたけど…久美ちゃんは瞬と一緒に来るようになった。瞬と楽しいそうにしている姿を見れば、私はどんどんと欲求が高まっていました。

しかし、逆に素っ気なく振る舞うようになっていました。でも、弁護士になった時は必ず奪いに行きます。』

『はぁ?これは泣くというよりも怖い手紙じゃない?』

『おいおい、それを言うなって…俺も最初は怖いなぁ…って思ったけど…それだけ、真剣だったと思ったら…負けたなぁ…ってなぁ…。それに、久美ちゃんの最初のきっかけが遠藤を傷つけたと思うと一緒にいても良いのか?って本気で考えてよぉ。』

『ちょっと、ちょっと、中学生の時の告白を本気で考えるかなぁ…あり得ないでしょ?告白すれば良かったでしょ?違う。』

『先生は私に告白したでしょ?』

『もちろんだぁ。でも、遠藤の気持ちを本気で考えてみてなぁ…。一緒に墓参りぐらいは行こう。』

『そうだねぇ?私達をどんな形にしろ守ってくれたからねぇ?』

『でもなぁ…実は、それ以外にも手紙があったけど…あまりに怖くなって捨てたよぉ。』

『えぇ?どんな内容なの…?』

『知らない方が良いよぉ…それには、簡単に言うけど…一緒になれなければ死ぬ覚悟があると書いてあった。』

『えぇ?冗談でしょ?』

『冗談なら良かったけど…本気だったみたいなんだぁ。だから、俺は苦悩したのさぁ…俺にはそんな気持ちがないってなぁ…。』

『えぇ?そんな…』

『馬鹿だなぁ…。死ぬ事を考える奴がいるかよぉ。俺は一緒に死ぬまで、手を握りたいさぁ!』

『そうだよねぇ。瞬ちゃんの気持ちが大事だねぇ?』

『忍ぶれど あまりてなどか 人の恋しき…だなぁ…。』

『もう、瞬ちゃんたら…ありがとう。』


『えぇ?なんだぁ、夢かぁ!あり得ないよなぁ。待てよぉ…アルバムってなぁ…。あるわけないよなぁ…頼む。あぁ…大丈夫だなぁ…なさそうだけど…。よし、ないなぁ。えぇ、えぇ!まじかぁ、これかぁ!!ばれないように焼くかなぁ…。あぁ…だめだぁ。そんな事したら、一生恨まれるなぁ…。というより、化けて出そうだなぁ…。』












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