都市
揺れるひかりが鼓動するたびに、鮮血のように舞いあがる滞留する街の体温
黒々しい雑踏は流体のように回遊運動を続け、のぼせ上がった空気を外に外に吐き出そうとしている
ルービックキューブの狭間に小宇宙を拵えたたんぽぽが、ゆらゆら揺れて真っ赤な街に放たれるころには
まるで神様に並べられたかのように身を横たえるジオラマたちも眠りから醒めて、自分の美しさを知るために光を放ちはじめる
あの都市がいちばん輝くとき一番多くの人が死ぬだろう
雑光でおかしくなりそうな頭を慰めながら坂を下る
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