柔らかな語り口で綴られる物語は、すごくノスタルジックで、幼い冒険心を思い出させる。みんながやさしくて、あたたかい、誰もが誰かを応援して誰かのために少し背伸びをする。そういう素敵さが溢れていた。個人的に好きなのは、過去に全てを埋没させてしまうのではなく、日記を読む自分自身は少し離れた大人の世界に足を踏み入れ始めているというところ。それでも過去を振り返って、それが一番の素敵な思い出で、少し前向きになれるのなら、最高だろう。