この作品は『神津山三部作』の
第二作目であり、このシリーズの
文字通り『起承転結』の根幹を成す
『承転』。思わず息を詰める場面が
頻出する。そして、
魂のレベルで震える。
この感覚は何処から齎されるのか。
時の陌間、或いは深海の淵深くから。
そして宇宙の彼方の混沌から。
前作から続く、蕃神とそれを信奉する
教団、対する組織。二人の少女の、
何処にでもあるような日常と、特別な
環境にあるが故の不自由。そして今回
自らの謎に怯える少女が戸惑いながら
加わる…。
彼等の思惑と運命は綾を成して、
遂に美しくも激しく畏ろしい
動天地鳴の闘いが…。
その衝撃を目の当たりにされる事を
心から願う。決して単なる闘いでは
ない。
そして、この物語りを幸運にも生き
延びた者たちが、次作へと。