第41話 〜拳聖の継承者どうするの?〜

「少しくらい拳聖の技を覚えたらどうだ?」


「う〜ん...、なんか版権に関わりそうだしいいや!、父さんには悪いけど俺は俺なりのやり方で強くなるよ」


「版権ってなんだ?」


「ああうん、父さんには関係ないから忘れて」


 それを聞いて少し寂しそうな彼を見ていると、ここは「僕が拳聖の技を受け継ぐよ」とでも言った方が良かったのだろうか?。

 それも考えたのだが、やはりそう言うよりはきっぱり嫌と言っておいたいた方が良いと思う。

 あんな技名を言いながら戦うなんて俺には無理だ。

 あれなら「ファイアーボール!!」と叫ぶほうがよっぽどましだ。


「だがな...、お前がそう言ったとしても拳聖の技は誰かが受け継いで行かねばならん...、お前がダメとなるとノーレに教えこまないと行けなくなるんだが...」


「ノーレにあの技を教えるって?」


 妄想してみる。

 妹がかめ◯め波〜とか界◯拳とかしている姿想像するとどことなく愛らしい。


「いいと思う!!」


「息子がそう言うのであればそうしようか」


 話が纏まった。

 次期拳聖に着くのはノーレだ、俺は畑を継ぐだけで満足できるのでそれでいい。

 俺が満足そうに顔を上げていると父さんに肩を掴まれこう言われる。


「でも、いつでも拳聖になりたいって言っても良いからな!」


「まあ、考えるだけは考えとく...」


 こんなにも明るい父さんは俺には合わない。

 そう思いながら父さんと帰り道を共にした。

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