第22話 桜まなのもう一人の私

許嫁三人を俺の家に連れてきた。

「とりあえず入って」

三人とも玄関に入り靴を脱いぎなにも俺が言わなくてもまなに案内した。

「さぁ、桜ちゃん賢ちゃんの部屋はこっちだよ!」

「賢は飲み物を頼むよ」

くるみはまなに俺の部屋を案内して萌は俺に飲み物を頼んだ。

いや、ここ俺の家だし。

三人とも階段に上り俺の部屋に入った。

俺はため息をして台所に向かった。

「てか、俺の部屋に三人も女子が来てる時点で少し動揺するよな」

「まぁ、一様許嫁だし、話を言わなきゃいけないわけで」

「性格は悪いが体と顔はいいんだよなあいつら」

ひとり言をつぶやきながら飲み物をコップに入れ自分の部屋に向かった。

自分の部屋の前まで来たときになにやらにぎやかな声が聞こえてくる。

まさかまた俺の部屋を探索しているんじゃないよな?

「おーい、飲み物もってきた・・・ってお前ら何しているんだよ!!!!!!!」

そこでは萌とくるみが俺の本棚やベットの下そしてタンスの中を探索している。

まなは読書をしている。

「何をってあれを探していたんだよ」

「そうそう私も探してた!賢ちゃんもいい年ごろだし!」

「お前ら!!!いいから座れ!!」

「しかも、萌お前はこの前もしてたろ!」

萌は真顔で言ってくる。

「何を言っているんだこの前はこの前だ、もしかしたらその後買っていたかもしれないじゃん」

「いや、それ真顔で言うことじゃないからな」

話は終わり三人とも座り本題に入る。

「それでだまなお前に伝えなきゃならないことがあるんだ」

「なにかしら」

「実はお前にも他に許嫁がいるそれがこの二人だ」

二人も頷く。

「なるほど、そーゆことね」

案外反応は普通だった。

こいつらに打ち明けた時は驚いていたのに。

まなは普通だった。

「驚かないのか?」

「まぁ、確かに驚くけどそんな顔をに出してまで驚くことではないわ」

たしかにまなは顔には出していない。

だが頭の中ではすごく驚いている。

(はぁ~?!?!それどーゆことよこの平凡な男に許嫁が私合わせて三人もいるなんてそんな事現実で起きるわけないのに~!)

「あ、あのまな?」

まなは少し黙り込んでいたが俺が名前を言うと反応した。

「まぁ、それでどうするのよ?」

「それなんだ、俺はこの許嫁を解除したいのだが」

「それは無理な話ね」

そ、即答?!。

「私はあなたのお母さんに頼まれているのしかも恩もあるし」

だからその恩別の方向で返せないのかな?!。

「ねぇ、今賢ちゃんのお母さんどこにいるの?」

くるみがまなに聞いてきた。

「今は大阪にいるわ」

次は大阪にいるのかよ!!!。

「へー!私も久しぶりに会いたいな~!」

「私も賢のお母さんに会ってみたいな」

「えぇ、私も同感だわ」

三人してどうして俺の母さんに会いたいのかすごく疑問だったが正直俺も会いたい。

俺は四歳の時に母と別れてそれから会っていないからだ。

そして会ってこの許嫁を解除してもらう!。

だが、連絡先も知らないし今なにしているのかも知らない。

この時いい案が思いついた。

「なぁ、まなお前もしかしてこの学校転校するまで母さんといたりした?」

「え?まぁいたけど」

まなは急すぎたので少し動揺はしている。

「連絡先もっている?」

「え?まぁもっているけど」

ビンゴ!!これで母さんに連絡して事情を聞くしかない!。

「なら母さんに今電話7してくれ!」

俺が言うとまなは驚いている。

「え!今から?!」

まなは焦っている。

なぜそんな焦る必要があるのか少し疑問だったが今はどうでもいい。

「え~!賢ちゃんのお母さんと電話できるの?!」

「まさかこんな早くお母さんと話せるとは」

この二人かなり興奮している。

「ちょっと待ってよ!そんな急に電話なんて無理だわ!」

「なんでだよ」

「そ、それは」

まなは少し戸惑っている。

「頼むっていいから電話させてくれよ!」

俺が頭を下げてなんとか電話をさせてもらえるように頼んでいる。

「わっわかったわよ!少し待ってて!」

俺はまた頭を下げた。

「ありがとう!まな」

まなはスマホを出し母さんの連絡先を探して見つけて俺に渡した。

「はいこれがあなたのお母さんの連絡先電話早くしなさい」

「ありがとう」

俺はまなのスマホを持ち電話をかけようとすうがどうも緊張する。

なんで久しぶりに話すのだから。

「早くかけてよ!賢ちゃん!」

くるみはウキウキしながら言ってくる。

「お、おう」

俺は電話を押した。

スピーカにしてテーブルに置きみんなで聞く。

すごく緊張する例えるなら好きな人と初めて電話する時のような感じだ。

しばらくした後電話がつながった。

「もしもし?まな?今少し忙しいのだけど」

「まだ、そんな暗くないし一人でも大丈夫でしょ?また暗くなったら電話繋げたまんまにしてあげるから」

まな以外は疑問になり三人でまなの顔をみた。

まなはすごく顔が赤くなっている。

あのまなが?暗いと一人でいられない?あの性格がひねくれて毒舌なあのまなが?

まぁ、今は母さんとの話が一番だ。

どうやらまなのスマホでかけているのでまなだと勘違いしている。

俺は呼吸を整えてから話す。

「もしもし俺、賢なんだけど」

「・・・」

プープープー

「え?」

俺とくるみと萌、俺らは同時になにが起きたのかがわからなかった。

「なんで切れたんだ?!?!?!」

「ど、どーゆことだよ!!!!!!」

俺がまなに聞くとまなは顔を赤くして顔を隠している。

「今なんで切れたのかも疑問だがお前ひとりで夜いられないのか?」

「け、賢ちゃん!そんなストレート言っちゃだめだよ!」

「そ、そうだよ!賢!」

萌とくるみは慌てながら言ってくる。

「あ、あれでしょ?!ほらなにか昔あって眠れないとか!」

「そ、そうそう霊感強くて幽霊が見えて夜一人無理とか!」

この二人なんとかさせようとしているがまなはずっと顔を隠している。

どうりでいつも学校に来るのが早くて母さんと電話させたくなかったのがわかったきがする。

「まぁ、とりあえずそれは後にして電話だ」

「なんで切れたんだ?」

俺は話を変えたらまなは顔を見せた。

「それはあなたと話すのが怖いからよ」

「なんで?」

てか、切り替えはや!!

「そりゃそうでしょ?小さいころにあなたを置いて出て行ったんだから」

まぁ、たしかに昔母さんが急にいなくなったのはびっくりしたけど今は別になんも親同士の問題だろうと思っていたくらいで恨みとかなにもない。

「まぁ、俺は別にきにしてないんだけどな?」

「なぁ、まなから言ってくれよ俺は気にしてないから話をさせてくれって」

「いいけど無理とか言われるかもよ?」

「まぁ、その時はその時で」

まなは自分のスマホを持ち耳に近づけて電話をした。







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